パトラッシュ さんのプロフィール
ギャラリー作品一覧
No | 71 |
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作品名 | 「女房と辞書は新しいほどいい」 |
説明 | と言われます。肌は白いし、手触りはいい、ほのかな香りさえあります。しかしこの妻、初婚ではありません。新刊の十分の一の値段で、古書店の片隅に、ひっそりと売られていたのです。バージョンだって、最新に比べ、一版古い。しかし若さがあり頑健です。色香もあります。老いぼれユーザーには、もったいないくらいです。しかし、旧妻も捨てられません。その功に報い、金紗の衣を纏わせ、昼寝の枕にしようかと思います。 |
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No | 72 |
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作品名 | 赤シャツなんか着たかない |
説明 | 私は“おっさん”即ち、不粋にして武骨な男ですから、 赤を着ることに、抵抗があります。 しかし、仕方ありません。 これがT小学校、囲碁将棋部のユニフォームなのです。 生徒達との連帯を示すため、これからこの、ド派手なシャツを着て、出かけます。 今日は、文部科学大臣杯 小学生将棋団体戦の日です。 9人の教え子が出場します。 嗚呼、ワールドカップ、日本の緒戦が、見られません。 |
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No | 73 |
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作品名 | 手前ジャム |
説明 | 私は、料理をしたことがありません。離婚を言い渡されると、明日から生きて行けません。 唯一作れるのが「梅ジャム」 もう十年もやっておりますので、レシピ不要です。 砂糖はぎりぎりに抑えます。つまり薄味。梅の風味を生かすためです。 焼き立てのトーストに、これを分厚く塗り、大口を開け,頬張ると、爽やかな梅の香りが、鼻腔に抜けて行きます。我ながら、名品です。 香りをお伝え出来ないのが、残念です。 |
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No | 74 |
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作品名 | 彼女もかっこいい |
説明 | 和服姿の女性が、私の隣に来ました。 国会議事堂を正面に望む、金曜恒例の、反原発の集会、つまり騒然たるデモの中へです。 彼女、電飾のプラカードを携えています。 「かっこよくなる」 原発反対を、思想や哲学ではなく、美学から説く。もし脱原発が成し遂げられれば、それは、世界に誇り得ること、確かに「かっこいい」です。顔を写さない条件で、写真を撮らせてもらいました。一昨夜のことです。 |
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No | 75 |
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作品名 | 傘 |
説明 | 「傘が捨ててあるぜ、もったいない」 「使い捨て時代を、象徴する光景です」 「地球の資源は有限だ。こんなことしてたら、今に罰が当たるぜ」 「今の若者は、気にしませんね」 「雨が降る度、傘を買うー♪か・・・」 「これがほんとの、ノー天気です」 「こんこんと諭しても、聞かないかね?」 「やってみて下さい。 傘だけに、骨が折れますけど」 |
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No | 76 |
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作品名 | 私のサロンです |
説明 | 都会人が、地方に行って驚くことの一つに、「花の安さ」があります。 昨日、上州のとある町にて、この「ろうばい」を買いました。 「¥150」の値札に感激しつつです。 私の囲碁サロンに、飾っております。 これからも、なるべく、花を絶やさないようにしたいです。 |
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No | 77 |
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作品名 | ご希望により |
説明 | 拙文が、新聞に載ったくらいで、それを言うのは、 自慢げであり、大人げないのですが、 お読みになりたいとの、ご希望もありましたので・・・ 本日の毎日新聞朝刊ですが、東京本社版のみに、限られるようです。 |
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No | 78 |
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作品名 | 白駒池今昔 2 |
説明 | 池から縦走路に上がったところで、一人の女性登山者と行き逢いました。 それから10分後に、一冊の本を拾いました。彼女が落したのでしょう。 その本に挟まれていた、紙片が縁で、交流が始まりました。四国高松の人です。手紙だけの付き合いが、四十数年続きました。一昨年、私は、四国一周の、遍路旅の途中で、そのFさんの家を訪ねました。既に亡くなっておいででした。文字通りの、一期一会でした。 |
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No | 79 |
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作品名 | 蕎麦すする 音は小さんか 志ん生か |
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No | 80 |
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作品名 | 白駒池今昔 1 |
説明 | 北八ヶ岳の白駒池は、山上の美しい湖です。正方形に近く、さながら「天に向け開いた」窓のようです。今でこそ車で簡単に行けますが、昔は、山路を辿り、ようやく達したものです。苔むして暗い林が、何処までも続き、その樹間に、ふと光が見えると、それが池でした。聞えるのは風の音のみ。人の気配はまったくありません。「幽邃」とは、この池のためにある言葉だと思いました。水はそのまま、飲むことも出来ました。 |
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