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読書日記
『陰流苗木 芋洗河岸』 読書日記325
2024年01月27日
テーマ:読書日記
佐伯泰英『陰流苗木 芋洗河岸』光文社文庫
著者の文庫書下ろし作品の刊行点数が300冊を突破し、この作品が301冊目だそうである。ということで新シリーズ(とは言え、予定は3冊らしい)の広告が新聞に出たのが発売日の1月11日で翌日書店に行って購入し即日読了した。
宣伝文句は以下の通り。
3か月連続刊行 新シリーズ、第1弾
職業なし、住むあてなし。しかしその侍、剣の達人。
美濃を食いつめた浪人・小此木善次郎が、江戸に大旋風を巻き起こす!
この読み応えが、佐伯泰英。
【内容紹介】
神田明神下にある一口(イモアライ)長屋に、妻子連れの侍が流れ着く。
藩を食いつめ美濃を出てきた、その名は小此木善次郎。
職業なし、金もなし、どこかとぼけたこの侍、じつは剣の達人と知れる。
親切な住人や大家が揃う一口長屋に溶け込む一家だったが、長屋には隠された秘密があると知れ、
善次郎はやがてその秘密の渦に巻き込まれていく――。
3か月連続刊行、手に汗握る新シリーズ(全3巻)開幕!
いやぁ、正直に言うと、ちょうど図書館から『イラク水滸伝』なるルポルタージュの借りる順番が回ってきたという連絡があり、それを読む前に読んだのかこの『陰流苗木 芋洗河岸』である。なにしろ著者の本は読みやすさが取り柄である。さらさらと読んで2時間経てば読了となる。
後にはほとんど影響が残らない。
なんでも著者の「刊行にあたって」によると
新しい作品を書く折り、シリーズ名が頭に浮かぶと、もはや第一巻が半ば為ったような気がする。今回の場合も一口と書いて「いもあらい」と読むと知り、主人公小此木善次郎一家をこの地に立たせたとき、芋洗河岸第一巻「陰流苗木」の物語が動き出した。
ということで主人公は剣としては陰流苗木と無双流抜刀術の2つを使う。この設定は(流派名は違うが)「吉原裏同心」シリーズの主人公と同じであり、出だしは「居眠り磐音」と似ている。言い換えれば別シリーズの中の一つのエピソードとしてもおかしくはないような話だが、それはたいした問題では無いだろう。
(2024年1月12日読了)
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