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吾喰楽家の食卓

“怪我の功名”だった中席三日目 

2023年03月15日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

国立演芸場では、昨年(2022年)の3月中席から、講談の神田松鯉がトリを勤めている。
その3年前(2019年)に、講談師としては2人目になる、人間国宝に認定されたことに関係あるかもしれない。
寄席では、落語より歴史がある講談に一目置いて、色物扱いしていない。

昨年、通しで出演した弟子の伯山は、今年は、阿久鯉と日替わりでクイツキ(仲入り後の最初)を勤める。
間違えて、阿久鯉が出演する、3日目のチケットを買ってしまった。
中席のチケットを買い足せば済むことだが、伯山の出演する日は最前列が取れなかった。

この日の昼餉は、デパ地下の寿司屋の“ほろ酔いセット”にした。
生ビールではなくハイボールを選んだのは、二回目だが気に入っている。
でも、午前中からウイスキーを飲むのは、少し罪悪感があった。

時間が早かったので、国立劇場の玄関前で花見をすることにした。
桜の数は少ないが、種類が多いので、何かしら咲いていると期待した。
小雨が降る中を、ほろ酔いするほど飲んでいないが、のんびりと五分咲き(?)の桜を楽しんだ。

国立演芸場は、三分の二ほどの入り具合だったが、その中に小学生と思しき客が一人いた。
当然、演題は子供でも楽しめるものばかりだったが、会場の和やかな雰囲気は悪くはなかった。
手違いで見ることになった阿久鯉の講談は、期待以上の素晴らしさだった。

松鯉の演題『無筆の出世』は、落語で言えば人情噺の味わいがあった。
持ち時間が30分もある講談は、一龍齋貞水(故)以来だと思うが、飽きることなく最後まで楽しめた。
トリは勿論、前座、二ツ目、色物を含め、立場なりに粒ぞろいが揃った一日だったのは、怪我の功名と言えるだろう。

   *****

写真
2023年3月13日(月)の昼餉と演題

お礼
「蕎麦の食べある記 No.41」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りてお礼申し上げます。



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みさきさんへ

吾喰楽さん

テレビで、ご覧になりましたか。

私は終戦直後の生まれなので、直接は知りませんが、戦前戦中の修身の教科書にあるような話に思えました。
でも、聴いていて違和感が無かったので、今風にアレンジしているのかもしれません。
恩を仇で返すのではなく、仇を恩で返すなど、中々、出来ないことです。
そして、人間国宝の松鯉先生の説得力ある語り口も素晴らしかったです。

2023/03/15 21:59:14

そのタイトル…

みさきさん

先日、偶々テレビを点けたら、講談が始まる所で、やりかけの手仕事がありましたので、聞くともなしに聞いていました。面白いなあと思っていたのですが、そのタイトルが「無筆の出世」。どなたがお語りくださっているか、気にも留めずに聞き流してしまいましたが、良いお話でした。<(_ _)>

2023/03/15 14:08:04

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