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『愛すべき名歌たち』 <旧>読書日記1335 

2023年02月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:<旧>読書日記

阿久悠『愛すべき名歌たち』岩波新書(図書館)

阿久悠(1937〜2007)はご存知の作詞家であるが、wikipediaでは日本の放送作家、詩人、作詞家、小説家となっている。そう言えば確かに『瀬戸内少年野球団』なんて小説があったなと思い出した。

で、本書は朝日新聞に連載された「愛すべき名歌たち」(1997年4月〜1999年4月)をまとめたもので、触れられている作品は次の通り(曲名のあとの*は阿久悠自身の作詞)。

T <戦後>という時代の手触り(0940〜1954)
○幼年時代
 湖畔の宿/長崎物語/妻恋道中/東京の花売り娘/港が見える丘/三日月娘/とんがり帽子/異国の丘/憧れのハワイ航路/湯の町エレジー
○高校まで
 東京ブギウギ/青い山脈/悲しき口笛/かりそめの恋/玄海ブルース/東京キッド/野球小僧/白い花の咲く頃/ボタンとリボン/上海帰りのリル/君の名は/お富さん/テネシー・ワルツ

U 都会の響きと匂い(1955〜1964)
○大学時代
 カスバの女/ハートブレイク・ホテル/狂った果実/野菊の如き君なりき/この世の花/銀座の雀/有楽町で逢いましょう
○広告の世界で
 月光仮面は誰でしょう/爪/黒い花びら/北帰行/上を向いて歩こう/銀座の恋の物語/高校三年生/大学かぞえうた/黒いシャッポ/ルイジアナ・ママ/スーダラ節/恋のバカンス/東京五輪音頭/おんなの宿

V 時代の変化を感じながら(1964〜1971)
○放送作家時代
 東京ブルース/花はどこへ行った/柔/君といつまでも/バラが咲いた/女のためいき/帰ってきたヨッパライ/夜霧よ今夜もありがとう/恋の季節
○遅れて来た作詞家
 朝まで待てない*/ブルーライト・ヨコハマ/夜と朝のあいだに/時には母のない子のように/白い蝶のサンバ*/圭子の夢は夜ひらく/男と女のお話/ざんげの値打ちもない*/私の城下町

W 競いあうソングたち(1971〜1975)
○フリー作家の時代
 また逢う日まで*/ピンポンパン体操*/傷だらけの人生/結婚しようよ/ひとりじゃないの/学生街の喫茶店/あの鐘を鳴らすのはあなた*/神田川/ジョニイへの伝言*/なみだの操/あなた/昭和枯れすすき/ひと夏の経験/宇宙戦艦ヤマト*
○新感覚をめざして
 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ/時の過ぎゆくままに*/「いちご白書」をもう一度/およげ!たいやきくん/乳母車*/北の宿から*

X 時代に送る歌(1976〜1989)
○歌の黄金時代
 ペッパー警部*/津軽海峡・冬景色*/みかん*/気まぐれヴィーナス*/思秋期*/サムライ*/サウスポー*/舟唄*/いい日旅立ち/もしもピアノが弾けたなら*/矢切の渡し/お嬢さん乾杯/居酒屋*/イン・ザ・ムード/六甲おろし/熱き心に*/時代おくれ*/川の流れのように

以上100曲という次第であり、私にはまったく聞いたことの無い歌も含まれていたが、ある程度は知っている歌が多く、ここに載っている名歌の後の時代、つまり現代では私は知らない歌ばかりという状況であるが、歌のあり方が変わったと思わざるを得ない。

この本で初めて知ったこと。阿久悠と美空ひばりは同じ年に生まれた。なかにし礼をライバルと思っていた。そして、阿久悠は山口百恵には楽曲を提供していないこと、であった。
(2020年6月2日読了)



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