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サンシャインクリーニング
掃除婦の手引書より
2023年01月15日
テーマ:本を読む
翻訳本の短編集を読んでいる。
著者はアラスカ生まれ、家庭は複雑だった。
彼女自身の多彩な仕事の経験から書かれた数々の物語
その中に、コインランドリーがよく出てくる。
私は初期のコインランドリーしか知らない。
今は待ち時間も楽しめるような施設らしいが
百聞は一見に如かずと行ってみた。
ドアを開けると、殺風景な機械が置かれただけ。
やっぱり田舎なんだ。この分じゃ、今どきのコインランドリーを知らないまま、私の人生は終わるのかも。。
「こんにちは〜」二人の女性が
仕上がった洗濯物をたたみながら声をかけてくれた。
「ちょっと見学に来ました〜。見せて下さいね。」
「仕上がり品をたたむお仕事ですか?」と聞くと
自分のものだと言われた。(≧∇≦)
ちなみに私のブログ名のサンシャインクリーニングは
映画のタイトルだと最初に綴ったが
事故やいわくつきの現場を掃除する彼らの物語。
当事者やその家族が悲しみを背負いながら
乗り越え生きていく姿はまさにサンシャイン!
さて、短編集の冒頭作品は
「エンジェル・コインランドリー店」
汚れたものを綺麗にする場所には明るい店名がお似合い
そこに集まる彼らの洗濯ものが、彼らの人生を映し出す
また、「掃除婦のための手引き書」という物語には、
掃除婦は賢いところを見せてはいけない
友達のお家では働かないこと。知りすぎて恨まれるなど
一つ一つの心得がある意味 皮肉にも取れた。
掃除婦の彼女は冷静に人々を見つめていた。
車に乗っているお金持は通りの人など目もくれない。
見るのはいつでも貧乏人。貧乏人はとにかく並ぶ。
物語の結末は、仕事の帰り道、
家近くのバス停に降り立った後、街の音を聞きながら
一人歩く。そしてやっと泣くというシーンで終わる
ここだけはきっとノンフィクション 多分 ほんとの事
黙ったまま涙が落ちてゆく。作家のゆがんだ顔を思う
私は、ただ一緒に泣いてあげたいと思った。
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