ひろひろ48

コロナ禍でなぜ株高?? 

2021年09月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

ここ数十年のデータを見るだけで所得格差が広がったのは、誰にもわかること。日本では、この前紹介した今週の「週刊ダイヤモンド」で格差社会でなく、もはや階級社会と分析もされている。数年前話題になったピケティの「21世紀の資本」は、経済的な指標や因子で解析、説明し、世界中に衝撃を与えた。リーマンショックで、アメリカの経済構造の問題が暴かれ、若者を中心とした行動、1%の超リッチ階級と99%の持たざる者たちの反乱は、新自由主義が社会を分断し、壊すものだと知らしめた。
数日前の夕刊のコラム「大波小波」にその問題への対処がある:
「21世紀の資本」の先に:(カント派)
ピケティの「21世紀の資本」の最大の論点は、所得格差の異常な拡大にあった。その対処法が近刊の経済書に出ている。
一つは、山形浩夫「経済のトリセツ」(亜紀書房)に紹介されたピケティの新書「資本とイデオロギー」(未訳)におけるもの。所得と資産に累進課税をどんどん行い、財産私有が長続きしないようにする、という。
もう一つは、ギリシャの財務相を務めたバルファキスの「世界牛魔人」(那須里山舎)によるもの。こちらはもっと過激で、民間銀行業と株式市場を廃止して、一人一株の原則で企業を民主的に運営する、というもの。逆にいえば、現在の資本主義のままでは格差はどうにもならないという敗北宣言でもあるのだ。
岩井克人の「経済学の宇宙」(日経ビジネス人文庫)によれば、アメリカでは所得階層のトップ1%が全体の20%近くの所得を占めているが、その理由は、最高額で160億円もの報酬を受け取る経営者がいるからだ。
株主の賛同さえ得られれば経営者の自由裁量を許すエージェンシー理論がそんなお手盛りを可能にしている。岩井は会社法人の倫理から、エージェンシー理論を禁止するべきだと説く。まさに賢者の言葉だ。
<引用以上>

このコロナ禍で、生産もままならず、失業者があふれている状況で、株価が異常に高い。ものを作り、サービスを売って利益を売る資本主義ではなく、株などの売買でお金を稼ぐ、金融資本主義の典型。ギリシャのバルファキスはベストセラーにもなっている「父が娘に語る経済の話」の著者でもあり、原始的な社会から今の現代社会に発展?してきた経済を、お金のことを、ものすごくわかりやすく書いている。ぜひ、読んでほしい。貧富の差は、頑張って働いたことによる格差でなく、ギャンブルのような、元手をもっているお金持ちの、市場にも影響力のある人たちのゲームで生じている。さらに成長至上主義が地球温暖化、環境破壊を起こしている。ギャンブル元締めが得をする経済システムを変えないと、格差も環境も解決できない。



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