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怖さがひしひしと伝わる「間違えられた男」 

2021年07月02日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「間違えられた男」1956年制作 アメリカ 原題:THE WRONG MAN ヒッチコックの映画というと、好きなのは「レベッカ」と「サイコ」で、あとは思いだせない。サスペンス映画が好きだから、『サスペンスの神様』と言われているヒッチコックの映画とは相性がいいはずなのに、自分とはどこか感覚が合わないのだろう。そのわりにはヒッチコックの影響が強いと言われているブライアン・デ・パルマは、大好きな映画がたくさんある。「キャリー」や「ボディ・ダブル」、「殺しのドレス」や「アンタッチャブル」など、いくつかのタイトルがすぐに浮かんでくる。ヒッチコックの映画のどの要素を学んで、ブライアン・デ・パルマはこんなに面白い映画を撮れる監督になったのだろう。ところで、1956年製作のヒッチコックの「間違えられた男」、この作品も「どうなのかなぁ?」と、半信半疑で見始めた。記憶にないだけで、一度テレビで見たかもしれない。 それで、これが意外に面白かった。実話を元にしている。主演はヘンリー・フォンダが演じている。お金持ちが演奏に合わせて踊りに来る高級ナイトクラブで、ベースを弾くマニーは借金返済に追われながらも元気で可愛い二人の子どもと綺麗な奥さんがいて、幸福な生活を送っていた。ある日、奥さんの歯の治療費を工面する為に、保険証書を抵当にお金を借りようとしたところ、以前そこで強盗をした男に顔がそっくりだということで、警察に通報され捕まってしまう。特別な格闘シーンがあるわけでもなく、血が飛び散る殺人シーンがあるわけでもなく、推理と論理に圧倒される裁判シーンがあるわけでもなく、現代のスリラー映画からみればとても大人しい映画だ。いっしょに見ていた奥さんは「なんか眠くなってきちゃった」といい、途中でみるのをやめて寝てしまった。ぼくが面白いと思ったのは、主人公の男性がほとんど反抗も言い訳もせずにじっと自分の身にふりかかる災難をうけとめているところだ。心、ここにあらずの状態にも見えてしまう。それが逆に自分の日常が変わってしまう怖さを引き立てていた。じっと耐える心情が画面からひしひしと伝わると同時に、まわりの人の表情や視線、ちょっとした動作が主人公の心情に合わせて効果的に伝わってくる。彼の奥さんは、『自分が不幸を運ぶ元凶』という思い込みに走ってしまい、精神的にやられてしまう。それは人の心のもろさと哀しさを感じさせた。似ているというだけで犯人にされた事は、彼の家族に二重の大きなダメージを与えたことになる。この映画が良かったので、もう一度ヒッチコックの映画を見直してみようと思い始めている。今だから感じる面白さの可能性をこの映画で拾ったような気がした。 

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