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カシアス

賄賂 

2021年05月14日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

 菅首相の長男が役員を務める放送会社が、
議員や官僚に数十万円の接待をしていたのは
賄賂ではないか、と野党が騒いでいた。
かつて、リクルート事件で、政治家、官僚に
数億円が流れていたことに比べれば可愛いものだが、
数十万円は、回り回って
我々庶民が負担しているのだろうから、面白くはない。

 大学の理系を卒業し製鉄会社に入社して30年弱、
50歳過ぎ、地方の某製鉄所に勤務していた。
広大な所内では、社内外の約1万人が働き、
各所で煩雑に大小の設備工事が行われていた。

 設備の完成時には、神式の稼働式を行う。
神主が祝詞をあげ、主たる参列者が玉串奉天をする。
最新設備を前に、前時代的な神頼みには違和感があるが、
敢えて異を唱えるほどのことではない。
某新設備の稼働式に出席した後、
操業を請け負う業者から、記念品入りの紙袋を渡された。

 設備稼働に伴う記念品の配布は、珍しいことではない。
特に気にせずに社宅に持ち帰り、紙袋の中身を確認した。
箱に入った記念品(なんだったか忘れた)の下に
平らな箱があり、不審に思って中を確認すると、
500円券が400枚、総額20万円の商品券が納められていた。
何かの折に1,2万円程度の商品券をもらうことはあるが、
20万円は常識外、これは賄賂だ・・・と思った。

 次の日、先方の担当者に一般常識を逸脱していると告げて
戻したのだが、担当者は、自分は中身を知らないので、
お預かりして社長に渡します、とのこと。
今から思えば、20万円はいかにも中途半端で、
先方の社長にとっては、具体的に何かを頼むというより、
以降、御贔屓に・・・との挨拶程度だったのだろう。

 製鉄所には私より上に所長、副所長がおり、
更に高額の商品券を渡されたのではないか、と思う。



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