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吾喰楽家の食卓

三遊亭鳳楽師匠との交流(後編) 

2020年11月08日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

今年の五代目圓楽一門会は、コロナ禍の影響で、例年とは違うものになった。
一公演の出演者は、噺家四人、色物一人(組)である。
前座を含めても、二時間足らずの公演だ。

五公演の中で、三遊亭鳳楽が出演する、二日目の第一部(10月24日13:00開演)のチケットを取った。
コロナとは無関係だと思うが、全公演の主任は一門の幹部ではなく、若手の有望株が務めた。
以下、公演の概要を記す。

   *****

■三遊亭好二郎(宗論)
兼好の弟子で、この春に二ツ目へ昇進したのを機に、前座名“じゃんけん”を好二郎に改めた。
『宗論』は、大正時代に作られた古典落語だが、今までに数回しか聴いたことがない。
二ツ目になったばかりの噺家にしては、個性がある語り口で、上々の出来だった。

■三遊亭小圓楽(粗忽長屋)
五代目圓楽の弟子で、鳳楽師の弟弟子だが、初めて観る噺家である。
お馴染みの古典落語だが、ユーチューブで何回も観ているけど、実演は初めてかもしれない。
余りオーラを感じる噺家ではないが、安心して観ていられる技量を感じた。

■三遊亭鳳楽(夢金)
五代目圓楽の総領弟子で、一門会の重鎮である。
夢金は、風流寄席で二回聴いている古典落語だ。
艪を漕ぐ所作は鳳楽師の十八番で、雪の降る隅田川が目に浮かんで来た。

■三遊亭楽生(徂徠豆腐)
六代目圓楽の総領弟子である。
昨年の12月中席で、古今亭志ん輔が演じる『徂徠豆腐』を聴いたことがある。
古典落語でありながら、楽生師の現代風な芸風は、主任に相応しいものだった。

   *****

地位や経験に応じての前提だが、出演者全員が気合の入った口演をしてくれた。
コロナ禍で高座に上がる機会が少ない鬱憤を、一気に晴らした感があった。
風流寄席で交流があるとはいえ、鳳楽師の『夢金』は群を抜いていたと言っても、身贔屓ではないだろう。



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写真
2020年11月7日(土)の昼餉と夕餉

御礼
「絶品! メバチマグロの刺身」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りて御礼申し上げます。



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