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人生いろは坂

砂上の楼閣 

2011年06月18日 外部ブログ記事
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 NHKでは大津波を防ぎきれなかった釜石湾の防波堤など防災設備の検証を行っていた。水深
60メートルの海底に築いた防波堤、海岸近くに作られていた城壁のような防潮堤、大津波は
それらを易々と乗り越え、更には破壊してしまった。

 また、他の被災地では海岸近くに作られていた真新しい浄化設備の建家も破壊してしまった。
これらの力はいずれも津波が引き起こすとされている様々な力によるものである。

 しかし、見ていた思ったのは、どのように頑丈な防波堤を作ろうとも巨大な岩盤に基礎を置か
なければ砂上の楼閣に過ぎないのだと言うことであった。遙か沖合に作られた2?にも及ぶような
巨大な防波堤も基礎は砕石であった。砕石が波にさらわれ脆くも崩れ去ったのである。

 海岸の防潮堤は中に詰められた土砂が吸い出されて流れ去ったために表面を覆っていたコンクリート
ブロック壁がズレ落ちてしまった。壁のわずかな隙間から始まった崩壊のプロセスである。

 こうした事例を見てみると人間の作るものに完璧なものはないと言うことである。さて、崩壊して
しまったこれらの堤防をどのように修理していくのか。まずは壊れた防波堤の撤去が先であろう。
このように巨大な構造物を撤去するだけでも莫大な費用と日数を要するに違いない。

 作ることに莫大な費用と日数を費やし、その上、壊れたものを撤去して更に新しいものを作る。
素人の私には想像できない難作業である。自然に手を加えれば更に何かをしなければならなくなると
言う典型的な事例である。自然は自然のままが良い。

 釜石湾の防波堤が完成したのは2009年であった。わずかに数年前であった。私達が行ってきた
ことは、ことごとくこのような事の繰り返しであった。過去にも築城間もなく大地震で壊れたこと
など、このような事例については枚挙にいとまがない。

 それでも私達は同じような事を繰り返している。山の上に住み、必要な時にだけ海岸に行き魚や
貝を捕る。こうした時代にはたとえ津波が来ても失うものは何もなかった。落ち着けば再び海岸に
行けば良かった。今でもタヒチの原住民の中には先祖からの教訓が生かされている。彼らは決して
海岸に家を建てない。山深くに家を持ち家族を住まわせ、必要なときに海へ出ていく。

 今回は、これから先へ家を建てるなという石碑よりも更に奥地まで津波が侵入したと言われている。
自然はいつどのような姿を見せるか分からない。およそ人が考え得る範疇を越えるような事もあり
得ることを今回の大地震と大津波は教えてくれた。

 どうか復興計画に当たっては二度と再び愚かな事の繰り返しにならないようにして貰いたい。
そう願うばかりである。人知を越えたと良く言われるが、おおよそ人間の考えることはこの程度の
ものであることを肝に銘じたい。

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