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吾喰楽家の食卓

情けは人の為ならず 

2018年09月03日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

毎週、日曜日は、総合テレビの“演芸図鑑”から始まる。
午前5時15分からだが、日頃、起きている時間帯なので問題はない。
ところが、皮肉なことに、最近は日曜日に限って朝寝坊をし、見られないことが多かった。
昨日は、楽勝だった。
漫才、落語、対談に分かれているので、30分番組だから一組の持ち時間を単純に計算すると10分になる。
ところが、今回は漫才がなく、二ツ目の噺家が三人出演した。

柳家わさび(演題『茗荷宿』)、林家つる子(同『スライダー課長』)、桂宮治(同『皿屋敷』)の三人である。
どの噺家も、二ツ目としては、平均レベルを超える技量を感じた。
強いて、独断と偏見で評価すると、芸歴が最も短い宮治が群を抜いているように思えた。
三人の持ち時間を、また単純に計算すると、一人が7分ほどになる。
国立演芸場だと、二ツ目でも持ち時間は15分あるから、その半分しかない。
民間の常設寄席でも、この程度の持ち時間らしいが、少し慌ただしく感じた。

午後は、Eテレの“日本の話芸”で、三遊亭圓窓の『叩き蟹』を見た。
初めての噺なので、事前にパソコンで検索し、あらすじを調べた。
百文の形に預かった木彫りの蟹を叩くと、横に歩くのが評判になり、店が繁盛する噺だ。
いわゆる、甚五郎物である。
この分野では、『竹の水仙』や『ねずみ』を見たことがある。
また、子供を助けるところなどは、人情噺の『一文笛』や『蜆売り』に似ているようだ。

番組は、釈台で膝元を隠した、圓窓の姿から始まった。
膝が悪く、正座が出来ないらしい。
噺は、“情けは人の為ならず”が、大きなテーマになっていた。
「甘やかすと人の為にならない」と考えていた人間が、h本来の意味を体得することになる。
その経緯は、いささか、説教臭く感じた。
それ故か、前述の人情噺のように、無条件で目頭が熱くなることはなかったが、好みの噺ではある。

   *****

写真
9月2日(日)の昼餉(焼きそば・餃子)と夕餉(焼売・アボカドサラダ)



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