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吾喰楽家の食卓

伝統芸能サロン 

2017年09月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

落語や歌舞伎などを観に行くとき、昼餉は何にするかを考えるのも、楽しみの一つである。
昨日は、永田町駅の五番出口に近い、蕎麦屋へ行く予定だった。
店の始まる時間に合わせ、いつもより遅く家を出た。
早く着きすぎると、開店を待てずに、開いている店で食べてしまうことが多いからである。
昼限定のセットメニューのはずが、電車の中で、別のアイディアが思い浮かんだ。

同じような予算で、池袋のデパ地下なら、海鮮丼が食べられるのだ。
酒を飲みながらだと、にぎり寿司がいい。
ところが、酒を飲まない昼餉は、昔から、ちらし寿司の類いを好んでいる。
多分、にぎり寿司と共通だと思うが、十種類ほどのネタが載っている。
この店の海鮮丼は、価格、味、量の三拍子が、程よく揃っている。

会場の伝統芸能情報館に着いたのは、正午を十五分ほど過ぎていた。
受付開始まで、四十五分あるから、二階の図書室で過ごすつもりだった。
ところが、既に、一階の所定の場所に、並んで待っている方が居た。
指定されたのは長椅子なので、その後に続いた。
四十五分待って受付、二十分待って会場がある三階へ移動、十分待って入場、三十分待って開演、何と合計で百五分も待ったのである。

待った甲斐があり、最前列中央の席が取れた。
講師、澤登翠の挨拶の中で、活動弁士が大衆芸能として定着したのは、日本だけだと説明があった。
外国でも、上映前に解説をしたり、映像に合わせて台詞を入れたりの試みはあったが、定着しなかったそうだ。
日本には、文楽に於ける浄瑠璃を始めとして、色々な語り文化があるのが、活動弁士が定着した理由だという。
私の推論は、的外れではなかった。

続いて、『血煙高田馬場』の映像だけと、講師の師匠である、松田春翠の語り付きを見比べたが、面白さの差は歴然としていた。
更に、海外の初期作品の映像を鑑賞した。
次は、往時活躍した日本の活動弁士の名調子を聴いたが、知っているのは、徳川夢声だけだった。
最後に、講師の熱弁で、無声映画の大スター尾上松之助主演の『豪傑児雷也』を楽しんだ。
活動弁士の語り芸は、病み付きになるという程でもないが、機会があれば、また観てみたい。

*****

写真
9月5日(火)の昼餉とチラシ



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つゆさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

仰せの通りです。

一時間半の公演のために、丸一日を費やしました。
期待をしながら待つ時間も、楽しいものですよ。
デートで、相手を待つのに似た心持ちです。

2017/09/06 07:02:03

百五分

さん

ゆったりと待って、
いかにもご隠居という言葉に相応しい
暮らしかたですね。

2017/09/06 06:56:40

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