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カシアス

苦行 

2017年07月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:旅の者(新潟・東京・姫路)

我二人の息子達はそれぞれ家庭を持ち、
女の子がひとりずついる。
両者とも、もう一人子供が欲しいらしいが、
此方も密かに、出来れば男の子をと思っている。
で、思い出すのは30数年前の冬、
3歳の長男に次いで、弟の誕生を目指し、
妻(現監視人)と共に、奮闘した時の事。

当時、私は新進の若手技術者、
主力の圧延工場の建設を担当し、多忙を極めていた。
計画開始から2年、設備の設計、製造を経て、
現場工事に入り、各メーカーの据付、
試運転等の調整に忙しく、
3ヶ月ほど、会社に泊まりこんで、
半徹夜状態が続いていた。
巨大なプラントを自分で計画し、
頭で描いた形を実現し、
その通りに動かすのは、技術者冥利につき、
途轍もなく面白い。
最初に数本の圧延を成功させた時に、
現場で涙した事を、今でも昨日の如く思い出す。
因みに、そのプラントは
現在も主力工場として稼動している。

たまに家に帰っても、
息子は不思議な顔をするだけで、近づかない。
ある日、妻(現監視人)から会社に電話があり、
3日後に家に戻ってくれという。
長男一人では、寂しかろう、弟を作るのだと言う。
指定日の夜、家に戻り、久しぶりに風呂に入り、
食事をして・・・頑張ろうとした。

ところが、連日満足に寝ていない上に、
我が家の布団は寝心地がよく、
横には暖かいのが・・・
大事な時に、つい、うとうとするのは、
自然の成り行きだ。
2回ほど、うとうとしたら、監視人殿が、
「私だって好きでやっているわけではない」と怒る。
確かに目的が明確だから、好き嫌いの問題ではない。
兎も角、2日連続で、家に戻り、努力した。

そのときは、結局失敗だったようだが、
1ヶ月後に、又会社に電話があり、日を指定され、
再度、苦難(?)の2晩を過ごして、
今度は、うまくいった(らしい)。
妻は体を酸性だか、アルカリ性だかにして、
男を狙っていたらしく、10ヶ月後には、
無事、男の子(つまり次男)が誕生した。
苦労が報われた、わけだ。

会社の上司や、同僚に男の子が生まれたと言ったが、
家に帰ってないのに、子供が出来るはずがない、
俺の子のでないと言う。
芸能人の誰かと違って、顔も性格も似ているから、
DNA鑑定をするまでもなく、間違いなく我息子・・・と思う。



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