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2017年05月26日 外部ブログ記事
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 プロダクティブ・エイジングに向かって


NPO法人大阪府高齢者大学校(理事長和田征士)はこの度設立10周年を記念し、ミネルバ書房より4月に写真掲載の出版を行った。和田理事長は私と大学同期で、昨年末には同校が主催した関西に所在する「社会人大学」の緩やかな連携組織形成のためのセミナーで講演を依頼された。当日のセミナー参加者は生涯教育を行う関西の諸団体の経営幹部で大阪府高齢者大学職員と合わせ100名程度に上った。プラチナ・ギルドの会のキャッチ・コピーは「シニアが動く。日本が変わる。」であるが、この書籍のタイトルは「高齢者が動けば社会が変わる」となっている。勿論偶然の賜物ではなく、和田理事長からはPGのキャッチ・コピーをもじられていただきたいとの事前の打診を頂き、快諾したものである。

さて、勿論創立10周年を記念し出版したものであるので、同行の先史やNPO創立後の歴史・活動状況について書かれていることは当然ではあるが、読み進むにしたがって、超高齢社会が実現する中で、生涯学習を目指す”社会人大学”の使命として、高齢者の社会参加・社会貢献を勧めようとの意気込みを感じる。9章以降は当にこれから同校が目指すところでもあり、大変内容的に立派な書籍となっている。

特に、第9章の大阪大学名誉教授藤田綾子の寄稿「プロダクティブ・エージングに向かって」は内容的にも日頃私が考え、プラチナ・ギルドの会として目指すところでもある。65歳以上を高齢期としたとき、65歳か74才までは、エリクソンの発展課題の「生殖期=生産期」、また、バトラーは「プロダクティブ・エージング」と捉えている。

藤田の指摘は超高齢社会の中にあり、この世代が持てる経験、スキルを活用し、有償・無償を問わず社会的に生産的活動をすることが、生きがい、幸せに通じ、同時に健康増進にも資すると考えている。バトラーは20世紀の終わるころ、米国社会では高齢者を社会の依存者、社会の負荷ととらえる傾向が強かったが、高齢者の持てる資源を活用することが個人にとっても社会にとってもウイン・ウインの関係になることを論じた。

同時に藤田は大阪府高齢者大学の入学時、卒業時の生徒の意識調査を時系列に分析し、入学時は生徒のボランティア意識は低いが卒業時には少なからず向上している点に着目し、生涯学習機関や、社会人大学にプロダクティブ・エージングの志向を進める(パラダイム変換する)効果があることに期待している。

勿論、市民活動、ボランティア活動を進める上では、家庭や学校教育の現場での取り組みが重要で、現在の企業社会は利己的な志向を強めるばかりで、特に我が国に置いては企業の社会的責任(CSR)、ESG経営(環境・社会・ガバナンス)の意識が欧米比遅れている。にも拘わらず、生涯教育の現場でカリキュラムやグループ研修を通じ、又、講師のパラダイム変換の勧めなどによる意識変革の推進を過少評価すべきではない。

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