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吾喰楽家の食卓

明暗(稀勢の里と照ノ富士) 

2017年03月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

稀勢の里の優勝を知ったのは、『初演の会』の高座である。
「優勝は、稀勢の里です」と、馬桜師はマクラで云った。
「って、云いたいのですが・・・」と、続くのかと思った。
ところが、「頼んでおいた友人が、メールで知らせてくれました」と、稀勢の里の優勝を知った経緯を説明した。
冗談ではなかったのだ。
会場に居た二十数人の客の全員が、驚いたに違いない。

照ノ富士は、膝の怪我が原因で思うような相撲が取れず、今場所が角番だった。
幸い早々に勝ち越し、角番を脱出したどころか、稀勢の里と共に優勝争いのトップに並んだ。
十四日目の対戦相手は、大関から陥落した琴奨菊だ。
今場所、十勝以上の成績を残すと、大関に復帰出来る。
既に五敗しているから、一番も落とせない。
その琴奨菊に、照ノ富士は叩き込みで勝った。

叩き込みは反則技ではないが、場内から凄まじいブーイングが起きたのは当然である。
一度目の立ち合いで突っかけたのは、二度目に叩き込む伏線のような気がしてならない。
ブーイングが治まらなかったので、この後、土俵に上がった日馬富士は、「相撲に集中出来なかった」と、敗戦を嘆いた。
照ノ富士は、大関復帰を目指す琴奨菊と、正々堂々と取り組んで欲しかった。
怪我さえ治れば横綱になる力があるだけに、猛省を促したい。
結局、琴奨菊は、この一番が響いて九勝にとどまり、大関復帰は叶わなかった。

片や、稀勢の里だが、立派と云うしかない。
十三日目の日馬富士戦で、左上腕を傷めた。
怪我を押して土俵に上がった十四日目の鶴竜戦は、腕に力が入らず、簡単に負けた。
照ノ富士に後れを取ったが、千秋楽の直接対決で、逆転の可能性はあった。
しかし、鶴竜戦の負け方を見る限り、本割と優勝決定戦の二番続けて勝てるとは、思えなかった。
でも、稀勢の里は、優勝を諦めなかった。

翌日、千秋楽の対戦を録画で見て驚いた。
稀勢の里の目は、いつもと変わらず、闘志に溢れていた。
照ノ富士は、既に気合負けしていた。
琴奨菊戦でブーイングを受けたことが、尾を引いているように思えた。
スポーツにタラレバは禁物だと承知しているが、前日、琴奨菊とまともに対戦して照ノ富士が負けていたら、別の結果も考えられる。
千秋楽に二敗同士で対戦していれば、勝てたかも知れない。

   *****

写真
3月28日(火)撮影:雨で汚れた庭の水仙



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Reiさんへ

吾喰楽さん

こんにちは。

多くの相撲フアンが、稀勢の里を応援したと思います。
当時の総理大臣を感動させた、貴乃花の仁王立ちを思い出しました。

私は録画ですが、二人の目が全く異なっていましたね。
正に「目は口ほどに」です。

でも、照ノ富士も膝の怪我が完治してないそうです。
それで、13勝は立派です。
琴奨菊戦が、明暗を分けたと思います。

2017/03/28 12:06:32

見ました!

Reiさん

私もテレビで観戦していました。
あの日ばかりは、笑点も見ないで?相撲を見ました。
怪我をした稀勢の里がどこまでやれるか…興味とともに、内心応援していました。
テレビで見る限り、気合いでは、照ノ富士がすでに負けていましたね。
会場は、完全に照ノ富士にとって、アウェイでした。
人間の気持ちというものは、時に奇跡を起こすものですね。

2017/03/28 11:53:04

山すみれさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

実は、照ノ富士も琴奨菊も、好きな力士です。
それだけに、熱戦を期待していたのですが、裏切られました。

2017/03/28 10:16:31

なるほど〜

山すみれさん

唸らせる

解説



有難うございました。

2017/03/28 09:48:37

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