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吾喰楽家の食卓
名人候補生の花緑
2017年01月09日
テーマ:古典芸能
柳家花緑は、若くして祖父の小さん(先代)に入門した。
中々、実演を観る機会が無く、願いが叶ったのは、昨年二月、花形演芸会にゲスト出演した時である。
高座に黒紋付で正座した姿の美しさが印象的で、その姿たるや、当代の噺家でトップクラスだと思った。
座り方もあるが、体型によるところも少なくない。
演題は『粗忽の使者』だったが、評判に違わず、噺は上手い。
ところが、語り口が速すぎるのが、気になった。
若い頃の古今亭志ん朝を、彷彿させた。
二回目の機会は、直ぐに来た。
昨年十月の中席で、中トリを務めた花緑は、『試し酒』を熱演した。
酒を飲む様は、今でも目に焼き付いている。
実に見事なものだった。
この時は、語り口の速さを感じなかった。
八ヶ月で、これほど上達するとは考え難い。
演題の違いによる、差なのかも知れないと思った。
今回、新春国立名人会で、噺家の中ではトップバッターを務めたが、真打なのに持ち時間が十五分とは、国立演芸場では異例の短さである。
マクラで師匠の小さんが、下戸だったことに触れた。
それでも、努力して、少しは飲めるようになったらしい。
元々、酒が体に合わないのか、晩年は再び飲めなくなったという。
花緑も、酒が飲めない。
「花緑さん、飲めないの?人生、半分しか楽しんでいないね」と、よく云われるそうだ。
「そんなことはない。酒で人生をしくじった人を、たくさん知っている」と、客を笑わせた。
マクラが、酒の話題だった。
落語も、酒が登場するはずだ。
予想は当たり、『親子酒』が始まった。
マクラから落語へ移るのが、“いつの間にか”といった感じは流石だ。
持ち時間が短いから、話を端折っている。
それでも、聞かせ処は外していない。
上手に十五分でまとめ、高座を下りた。
現在の花緑に出来る、最高の芸を見せて貰ったように思った。
マクラと噺のバランス、完璧な滑舌、心地よいテンポ、何処を取っても、非の打ちどころがない。
「素晴らしい!」の一言である。
何れ、「名人」と呼ばれる噺家になるのではと、期待している。
下戸の花緑が、これだけリアルに呑兵衛を演じるのを不思議に思った。
まるで、高座から、酒の香が漂って来るようだ。
いや、下戸だからこそ、酒飲みの仕草がよく分かるのかも知れない。
*****
写真
1月7日(土)、ライトアップした緞帳と、手抜きの夕餉
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パトラッシュさんへ
おはようございます。
商売柄、花緑さんは宴席が多いはずです。
飲みながらより素面の方が、一挙手一投足が観察できます。
本当に見事な酔い方でしたよ。
この日、お昼は蕎麦屋でした。
初めての店でしたから、出来るのを待つ間、店内を観察していました。
2017/01/09 09:30:49
観察
酒の飲めない俳優が、酔態を見事に演じたことがありました。
彼、観察したのだそうです。
宴席で、酒場で、酔っ払いのその、一挙手一投足をです。
表現の基本は、観察。
文学でも美術でも、それは、大事なことなのでしょう。
2017/01/09 08:56:53