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吾喰楽家の食卓

蕎麦と落語 

2016年08月04日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

八月に入り、忙しい日を過ごしていたが、今日から少しの間、のんびり出来る。
一日は『日帰り人間ドック』、二日は『祥月命日の墓参り』、三日は『国立演芸場上席』と、外出が続いた。
一人で墓参りをした日は、息子の家に泊まり、翌日、落語を観てから帰宅しようと思っていた。
ところが、兄と一緒に墓参りに行くことになり、予定が変わった。
生家からだと、国立演芸場へ行くのに道順が悪くなるが、多少のことである。

昨日は、浴衣を着て行こうと思っていた。
浴衣で落語見物も、中々、乙なものだ。
ところが、この日の東京は怪しい空模様だったので、予定を変え洋服で行くことにした。
前日は、雷雨のために、雨宿りする破目になっていた。

昼餉は半蔵門の蕎麦屋へ行くことにした。
七月は臨時に水曜日も定休日にしていたが、月が替わったのだから営業している。
店に近づくと、女将さんが暖簾を出しているところだった。
二人組の男性客に続き、店に入った。
程なく、次の客も来て、四つある二人掛けのテーブルが、五人の客で埋まった。
次に一人で来た男性客は、四人掛けのテーブルに案内された。
数秒遅れて、女性三人が来た。
合い席させるかと思ったら、女将さんは三人を断った。
三人は、待たずに、別の店へ行った。
数秒の差で、店は差し引き二人の客を逃したのである。
開店してから五分間のことだ。

季節限定の『夏野菜の冷かけ』を頼んだ。
メニューには、「夏野菜(きゅうり、しそ他)辛み大根をのせて、焼き味噌を薬味にした爽やかな冷かけ蕎麦」と、説明書きにある。
もり蕎麦以外を頼むのは、珍しいことだ。
薬味と木製のスプーンが先に出て来た。
「焼き味噌だと、飲みたくなるでしょ」と、女将さんは、いたずらっ子みたいな顔をして、クスッと笑った。
この店に来るのは三回目だが、馴染みになれたようだ。
前日、散々飲んだのだから、飲みたい気持を抑えた。
云うまでもなく、蕎麦の味は絶品だった。

八月上席である。
お目当ては中トリだ。
三遊亭圓窓と三遊亭窓輝が、交代で高座に上がる。
昨日は、窓輝の番だった。
彼は圓窓の三男であるが、年齢的にも、経験的にも、中トリには少し早い。
父親が、自分の出番を減らして、息子に機会を与えたのだろう。
弟子の語り口が師匠に似ても、不思議ではない。
ところが、親子だから声も似ている。
その語り口は、悪くない。
しかし、噺全体にメリハリが無く、最初から最後まで全力投球している感がある。
これでは、観ている方も、疲れてしまう。
経験を重ねることで、良い噺家になるのであろう。
将来が楽しみな若手だ。

   *****

写真
8月3日(水)の昼餉と演題



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沙希さんへ

吾喰楽さん

初めまして。
コメント、有り難う御座います。

実は、「・・絶品だった」の次に、「ポリシーを感じた」と書いたのですが、削除しました。
蛇足と思ったからです。

私は、焼き味噌に関して、余り知識がありません。
勿論、薬味としては、初体験です。
焼いてあるので、汁に溶けることはありません。
今度、冷や酒のあてとして、試したいと思います。

薄利多売の逆を行っている店です。
多少、高いですが、その価値がある店ですよ。
昼は予約を受け付けていません。

2016/08/04 20:26:59

ポリシーを感じる蕎麦屋さん

さん

こんばんは。 はじめまして。

蕎麦には自信がある。
お客様には、寛いで頂きたい。
そんなポリシーを感じました。
焼き味噌とは、どんなものですか?
やはり、お酒のあてのイメージ、若しくは
ご飯のお供ですが、蕎麦に合うのですか?
興味があります。

2016/08/04 18:55:09

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