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六月 歌舞伎鑑賞教室(壺坂霊験記) 

2015年06月09日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

「妻は夫を労りつつ〜、夫は妻に慕いつつ〜」という、浪曲の一節は余りにも有名である。
シニア世代なら、浪曲が好きでなくても、ご存知の方は多いと思う。
「壺坂霊験記」は、明治十二年に初演された、人形浄瑠璃の演目だ。
作者は、諸説あるが、特定できていない。
盲人とその妻の夫婦愛を題材にした、世話物である。
その後、人形浄瑠璃から、歌舞伎、講談、浪曲に移されている。

一昨日、国立劇場へ行き、歌舞伎の「壺阪霊験記」を楽しんで来た。
鑑賞教室は、学生や生徒の団体鑑賞を主な目的としている。
だから、日程表に×印や△印が付き、会員へのチケット販売が始まった時点では、かなりの団体予約が入っていた。
ところが、学校の行事は休日を避けるのか、日曜日は無印だった。
一日二回ある公演の内、午前十一時の開演を選んだ。
あぜくら会限定の発売日に、チケットセンターへアクセスした。
一般会員より、二日先行して発売される。
そして、二階席最前列中央という、最高の席のチケットを確保できた。

いつものデパートで弁当を買い、持ち込もうとした。
ところが、十時の開店を待っては、ゆっくり弁当を食べる時間がないと思った。
三十分早く家を出て、国立劇場の近くのコンビニで、弁当を買うことにした。
そして、開場と思われる、十時に劇場へ着いた。
劇場の前には大勢の人が居たが、開場は十時半だった。
これなら、デパートで弁当を買っても、大丈夫だったのだ。
定刻に劇場へ入り、座席を確認し、休憩室へ向かった。
先客は一人だけで、弁当を食べ終えるまで、誰も入って来ない。
皆さんは、どうするのだろうかと、余計なことを考えた。

今回の公演は、「歌舞伎のみかた」という解説があるので、初めての人でも楽しめるとの触れ込みである。
場内が真っ暗になり、花道にスポットライトが当たり、案内役の坂東亀寿が、せり上がって来た。
素晴らしい演出だ。
歌舞伎の歴史などを説明したあと、舞台上で女形の化粧の実演や、着付けを見せてくれた。
鑑賞教室ならではの趣向である。
そして、二十分の休憩を挟み、一幕三場の歌舞伎が始まった。
登場人物は、女房お里(片岡孝太郎)と座頭沢市(坂東亀三郎)、そして、子供が演ずる観世音だけである。
孝太郎、亀三郎、共に初役というが、歌舞伎見物三回目の初心者には、演技の良し悪しは判らない。
でも、沢市が死を決心したときの、夫婦の心情は伝わって来た。
また、目が見えるようになってからの沢市が、はしゃぐ様子も中々のものだった。
ただ、女房の方が大柄なので、違和感を覚えた。

七月公演の「義経千本桜」は、一般会員へネットで販売を開始してから、わずか数時間で全公演のチケットが売り切れている。
「壺坂霊験記」は、一階席の両脇に数十席の空きがあった。
その差は、出演者が少ないことや、華やかさに欠ける演目だからであろうか。
「義経千本桜」は、一等席が取れたとはいえ、今回のような良い席ではない。
ところが、開演前にその席へ行ってみたが、思ったよりも、見やすい席なので一安心している。
来月の歌舞伎鑑賞教室も楽しみだ。

   *****

写真
6月7日(日)、開場前の国立劇場、及び、開演前の席から望む舞台
(黄八丈を粋に着こなした、小劇場の出演者と思しき女性を見かけた)



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彩々さんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

歌舞伎の場合、化粧は自分でやるのが原則です。
でも、その速さに驚きました。
解説者が云うには、本番だともう少し丁寧とのことです。
さすがに、着付けは手伝って貰います。

↓にも書きましたが、来月は会員限定で、バックステージツアーもあるんですよ。

我々はともかく、若者に歌舞伎に興味を持って貰い、将来の観客の確保に努めているのでしょう。

2015/06/09 08:45:15

鉄則でしょうね!?

彩々さん

初めて歌舞伎を観賞させてもらうのだから
役者さん、裏方さん達それぞれの技と
なっている基礎の所を抑えて置くことは大切
でしょうね。
相手への敬意に繋がり、観る側のさらなる
興味をかき立たてくれるもの。

>歌舞伎の歴史などを説明したあと、舞台上で女形の化粧の実演や、着付けを見せてくれた。

歌舞伎もこうした「100倍楽しむ方法」を
企画していることにビックリしました。
面白そうです!
楽しみが倍増しましたわ。

2015/06/09 08:36:39

マリーさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

今月は、狂言、能、文楽があるんです。
多分、体験だけで終わり、のめり込むことはないと思います。

学校で行ったのですか。
私に時代は、無かったですね〜
二人の兄もです。

2015/06/09 08:34:23

おはようございます。

さん

鑑賞教室にも通ってどんどん歌舞伎にも精通してきますね。
素敵なシニア生活をエンジョイしています。

そういえば中学校だったか学生時代に歌舞伎を観に行きました。

2015/06/09 08:29:48

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

小三治師匠は、昔から好きな噺家の一人です。
今、読んでいる「ま・く・ら」は、師匠の著作です。

バックステージツアーは、会員を含む2人まで応募できます。
@200円です。
多分、抽選になるでしょう。
当たったら、名人会のチケットを、誰かにプレゼントする手もありますが。

バックステージツアーは、去年もありました。
多分、来年もあるでしょう。

誰です、笑っているのは?

2015/06/09 08:27:14

やはり生に拘りますか?

さん

古典落語を、名人が演じ、一巻に4人。
別々でも買えますが、5巻組で2万ちょっと。
生の臨場感は無いけれど、名人中の名人の映像付です。

私だったら、バックステージツアーがいいわ。
めったに体験できないですもの。

2015/06/09 08:16:42

シシーマニアさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

片や坊主頭ですから、尚更、孝太郎が大きく見えたのでしょう。

義経千本桜のチケットは、凄まじい売れ行きでした。
先行発売の時点で、ほとんど売り切れました。

2015/06/09 07:49:04

吾喰楽さん、楽しんでいますねえ

シシーマニアさん

孝太郎は大柄だったのですね・・。
何となくとぼけた感じで、好きな役者さんです。お父さんの仁左衛門とは又違った味がありますね。
「義経千本桜」はいいですね。

2015/06/09 07:39:13

澪つくしさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

多分、ラジオでしょう。

この日の舞台で、お里の台詞、「三つ違いの兄さんと〜」を、聴きました。
「壺坂霊験記」の台詞だったんですね。
子供の頃から知っている台詞です。

勿論、イヤホーンもあります。
また、今回の教室は、外国人向けの公演も設定されています。

2015/06/09 07:35:51

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

私の場合、時代が違うのか、中高一貫の進学校だからか、この種の教室はありませんでした。

7月26日、あぜくら会会員のバックステージツアーがあります。
花道、舞台、楽屋を見学できるんですよ。
応募多数だと、抽選ですが。
ところが、その日は「国立名人会」なんです。
トリは、人間国宝の柳家小三治です。
迷いましたが、落語を優先します。

2015/06/09 07:28:27

記憶の底に

澪つくしさん

吾喰楽さん (*´ー`)ノおはよ〜ゴザイマス♪

私が小さかった頃にどこで覚えたか・・・(多分ラジオ)

「妻は夫を労りつつ〜、夫は妻に慕いつつ〜」って唸ったら

母から酷く叱られた思い出が。。。( ̄ー ̄)。oO

歌舞伎好きの母だったのに〜???

私の"唸り方"が・・・浪曲風だったのかな?


鑑賞教室「歌舞伎の見方」っていいですね〜♪

外国の方向けの通訳も、イアホンかなんかで?

2015/06/09 07:21:49

歌舞伎鑑賞教室

さん

おはようございます。

私が中学生の時に、演劇部の顧問の先生に連れられて、行きました。
場所は歌舞伎座、最前列の真ん中で、少し首が痛くなった記憶があります。

その時は、せりや御簾の中の下座音楽、雪を降らせる舞台裏の仕掛けとか、波の音など、普段、目にできない物が見られて楽しかったです。

歌舞伎は、演目は忘れましたが、華やかで、殺陣や、そうそう!トンボ切もありました。

2015/06/09 07:12:24

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