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吾喰楽家の食卓

第385回 国立名人会 

2015年06月01日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

昨日の国立演芸場は名人会である。
名人会は演目が判っているから、予習をしようと思っていた。
当日の演目を、事前にYouTubeで聴いたり、粗筋を調べておくのである。
ところが、予定外の病院通いや、その原因になった頭痛に悩まされ、準備せずに来る破目になった。
と云っても、予備知識がなくても、それなりに楽しめるのだが。

いつもの通り、池袋のデパートで弁当を買った。
このデパートの一番人気は、老舗すき焼き店の弁当である。
寄席や歌舞伎見物に相応しいとは思っていないが、一度、食べてみたかった。
この日、チラシ広告の品、「よくばりすき焼き肉弁当」を、数量限定で売っていた。
開店早々なのに、売場の前には数人の客が並んでいたが、買うことにした。

国立演芸場に着くと、早速、弁当を広げた。
勿論、清酒のワンカップ○○も用意してある。
買ったときは気が付かなかったが、すき焼きと焼き肉がセットになっていた。
二品だから、「よくばり」という訳だ。
結論から云うと、清酒に合わない。
ご飯が多すぎる。
何れも個人的な理由であるが、買ったことを後悔した。
しかし、味自体は、悪くない。
すき焼きと焼き肉とで、肉の厚みを違えているが、味付けが似ていた。
でも、煮卵の黄身が二つだったので、少し得した気分になった。

肝心の落語と云えば、さすが、名人会である。
どの出演者も、素晴らしい芸である。
ところが、いま一つ、落語の世界に入り込めなかった。
その内、左隣の客のことが気になり始めたから、尚更である。
国立演芸場のシートは、前後はかなり余裕がある。
ところが、ひじ掛けの幅が狭い。
左隣りは、推定90kgほどの男性である。
彼は、膝や腕が触れ合うたびに、こちらを見るのだ。
頭を動かさず、横目で隣を見ると、先方の方が飛び出ている。
触れ合うのはやむを得ないと思っているのに、そのたびに見られるのは良い気がしない。
こちらが、悪いことをしているみたいではないか。

仲入りの後になっても隣人は相変わらずだったが、こちらが慣れて平気になった。
好みの演目だったことも幸いし、落語に集中できた。
トリは、春風亭小燕枝の「唐茄子屋」という人情噺である。
これが、実に素晴らしい。
商家の若旦那が、郭遊びが過ぎて勘当された。
馴染みの花魁を頼っても、相手にされない。
世を儚み身投げをしようとしたところを、叔父に助けられ、その後、改心する噺である。
身投げを止めるしぐさが圧巻だ。

帰宅してから、パソコンで粗筋を調べてみた。
想像した通り、続きがあった。
長い噺なので、二回に分けて口演されることが多いそうである。
何れ、後編も聴きたいと思っている。

   *****

写真
5月31日(日)の昼餉と演題



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彩々さんへ

吾喰楽さん

こんにちは。

まるで、夏本番のような暑さですね。

出版物だなんて、とんでもない。
木に登りますよ。

わざわざ、痴漢を目的にチケットを買って映画館に入っているとしたら、実にご苦労さんです。
痴漢に対しては、被害者が強い態度で臨む必要があるんでしょうね。

私自体は、加害者にも、被害者にも、目撃者にも、なったこともありません。

2015/06/01 15:04:17

落語に限らず

彩々さん

「吾喰楽の落語の楽しみ方」という
タイトルで出版物になりそうです

落語もいいなぁ〜と、思わせる吾喰楽さん
独自の世界があって、イイですね。
本にまとめられるといいのに…・
(このBlogがまさに落語編として有りますが)

舞台や映画館での鑑賞時、周囲にちょっと
変わった人が居ると、上演されている作品の
価値が半分くらいしか伝わらないという経験が
有ります。
私の時は、映画館でしたが、言って見れば
痴漢狙いで席を女性の横に移動しまくるのです(怒)

2015/06/01 13:36:39

シシーマニアさんへ

吾喰楽さん

こんにちは。

二つに切ってありますが、大きな卵でした。

性別を問わず、身体の特徴について何か云うことは、卑しむべきことです。
大きい人の近くに座ったら、不運と諦めるしかないですよ。

今回の場合、腕やひじが接触しただけで、人の顔を見るんですよ。
気になりました。

次回の演芸場は、最前列です。
足は幾らでも伸ばせます。
隣に太った人が来ないことを祈ります。

2015/06/01 13:12:15

不運ですね。

シシーマニアさん

双子の卵だったのですね。主婦を長くやっていても、めったに出会えるものではありません。ラッキーでしたね。
席の隣人問題は、客席、新幹線等、長時間にわたる時は、もうこれは運ですよね。
私は逆に女性としては大きいので、歌舞伎座で休憩時に、後ろの人に「でけえ人が、前に座りやがって・・」と嫌味を言われたことがあります。
これも、不運の一つですね。

2015/06/01 11:13:40

マリーさん

吾喰楽さん

おはようございます。

頭痛は、峠を越したようです。
頭痛薬は単なる対処療法で、原因が解消するわけではありません。
我慢できるうちは、飲まずにと思っています。

私は、演芸場などの肘掛けは使いません。
境界線に過ぎないと思っています。
押し合うのではなく、触れるのはやむを得ないと思っています。
でも、視線を感じるのは不愉快です。

2015/06/01 09:25:29

パトラッシュさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

隣人問題を隣国問題まで拡大させるとは、さすがに師匠です。
話を少し膨らませば、まとまったエッセイが書けますね。
または、500字くらいにまとめて・・・

更に、この人、メモを取っているんです。
その度に、ひじが動きます。
口演の時間を書いていたようです。

2015/06/01 09:19:23

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

真打としては最初に登場した遊馬は、前から興味があった噺家です。
それなのに、理由は分かりませんが、噺に集中できませんでした。
その上、途中から隣人問題の発生です。
でも、終わり良ければ全て良し。

手間は掛かりますが、焼き肉は網で焼いて、塩ダレでも使うと良かったかもしれません。

2015/06/01 09:11:54

肘掛け

さん

頭痛はまだ続いているのですね。
あまりひどい時は頭痛薬をお飲みになっては如何でしょう。

体の大きな人が日本人でも増えてきました。
先日のコンサートでは体が大きいので椅子に斜めに座っている男性がいました。
女性は大体手を膝に置いて座り、男性は肘掛けに手を置く人が多いように思います。
男性同士が隣ですとお互い気になるでしょう。

2015/06/01 09:05:27

覇権争い

パトラッシュさん

肘掛は、結局、図々しい方の占有に帰するようです。
触れ合っても退かない、既得権益は決して譲らない・・・で、結局すべてを占拠してしまうところ、
南シナ海、東シナ海における、中国の専横をも思わせます。
隣人は、巨体であることを、恥じないどころか、その巨体が、隣人に迷惑を及ぼしていることにも、一向に頓着しない。
この辺も、中国の膨張主義を連想させ、不快です。

たかが肘掛ですが、ことは国際問題にも応用できる、重要な要素を含んでいるようです。(笑)
まあ、吾喰楽さん、戦争にならなかっただけ、良しとしましょう。

中国は、永遠に隣人ですが、演芸場の隣人は、落語が終われば、はいさようなら・・・ですから。(笑)

2015/06/01 08:43:11

色々

さん

おはようございます。

色々あった名人会ですね。
でも、肝心の落語が面白かったので、よしとしましょう。

隣の方のマナーが悪いと、気になりますね。
お弁当、お肉の味付けはガラリと変えるべきです。
同じようでは、変える意味がないです。
でも、卵の黄身が二個で嬉しいお気持ちわかります。
なんか得したような、よい事ありそうな、気がしますね。^^

2015/06/01 08:42:06

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