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暦　

2013年12月25日
テーマ：テーマ無し

一日晴れ。

昨日と違い
風がそれほど強くなく
散歩するにはちょうど良い。

横壁に吊るしてある
Ｂ２版サイズぐらいの
月めくりの暦も
いよいよ次がない。


田舎では
柱時計の下に日めくりの暦があり
毎朝、小さな台に乗り
柱時計のネジを巻き終え
前の日の暦をめくるのが
爺さんの役目だった。

やがて爺さんは老いて
日めくり暦を
２枚とかめくることが多くなり
あるときから
その役目は自分に与えられた。

我が家の
一日が始まる小さな儀式、
であることを理解せず、
日めくりは止めて月めくりか
一年分のポスターみたいな暦にしようよ、
そのほうが合理的だよ、などと
生意気な小僧が得意げに
覚えたての「合理的」などという単語を使い
親父へ向って提案した。

その途端
ビンタを張られ、すっ飛んだ。

横で
哀しそうな眼をした爺さんの顔が
忘れられない。

一日の始まりを
司っているという我が家のルールが
どれほど大切なものだったかを知ったのは
情けないことに、
企業戦士を辞め
毎日が日曜日みたいな日々を
送るはめになった頃だった。


次にめくる
人生の暦が無いと知ったとき
そのとき自分は
どう思うのだろうか…

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