メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

吾喰楽家の食卓

三遊亭わん丈の『近江八景』 

2024年05月26日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

通常、定席は10日公演だが、国立演芸場寄席は月二回の5日公演である。
今回は落語協会の公演で、林家つる子と三遊亭わん丈の真打昇進披露公演だった。
つる子は初日、わん丈は千穐楽にトリを務めた。
二人の披露公演は、3月末から鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸場と続け、今回が最後なので大千穐楽というらしい。

わん丈は三遊亭円丈に入門したが、3年前、師匠の他界で兄弟子の三遊亭天どんへ移籍した。
真打へ昇進する前に師匠が他界すると、他の師匠へ移籍する規定がある。
披露公演の出演者は、協会が決めたそうだ。
口上は、下手側から順に、古今亭志ん五(司会)、三遊亭丈二(兄弟子)、三遊亭わん丈(本人)、三遊亭天どん(師匠)、柳家小ゑん(協会の先輩真打)の五人が並んだ。

司会者は、新真打の紹介の中で通常は受賞歴などを披露するが、今回は割愛した。
本人を除く全員の口上が済んでも時間が余ったのか、「何か喋れ」と、わん丈を指名した。
いきなりだったらしく、しどろもどろになった。
また、普段は禁止されている高座の写真を、30秒限定で撮らせてくれたのは粋な計らいだった。

口上だけでなく、わん丈の高座も異例だったが、印象に残る真打昇進披露公演だった。
マクラで、今年の1月に76歳で他界した林家正楽(紙切り)に触れると、途中で号泣した。
また、演題の『近江八景』に因んだ小道具(大きい)を、顔を隠した林家つる子に運ばせ、客を喜ばせた。
長いマクラが終わると持ち時間は過ぎていたが、「7分で遣ります」と言い、10分近く掛かったように感じたが、見事に口演した。

   *****

写真
2024年5月25日(土)撮影 真打昇進披露公演(口上・演題)

お礼
「プチ寝不足の日の食卓」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りてお礼申し上げます。



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

PR







上部へ