モノローグ

岡山一人旅B 白鷺と烏(完) 

2024年03月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:旅行

予定を早めて二日目の午後から姫路へ向かったのだが、その選択は良かったと思う。
初めて見る姫路城は青空に白く映えて聳え立ち、正に白鷺が羽を広げているように美しかった。

日本人のみならず外国人に人気なのもよくわかる。
特にこの日はアジア系よりも欧米人が多かった。
平成の修理で屋根瓦の葺き直しや壁の塗り替えをした後なので、やや化粧が濃い?イメージはあるけれど、それも年数を経過する事を見込んでの事なのだろう。

そしてもう一つ行ってよかったのは隣接の好古園だ。
姫路市が市政100週年を記念して造営したそうだが、それぞれのテーマを持った公園で、花のない時期でも十分楽しめた。
これだけの公園を市が管理するのは大変だろうと余計な心配をしてしまうが、姫路市民でなくても庭園好きとしては何とか頑張って維持していって欲しいと思う。

3日間で回る予定を2日に詰め込んだので、特にこの日は忙しい日程になってしまい、岡山のホテルに着く頃には暗くなり始め、歩数はすでに2万歩を越えていた。
駅前通りまで出れば飲食店も多くあるけれど、さすがに疲れてそこまで行く元気もなく、ホテル近くの小さなお店に入った。

そこも郷土料理のお店で、いただいたのはメバルの煮魚定食。
出てきた黒メバルはその日お店に来ていた常連さんが、前日に釣って来たものだという。
それを刺身と煮魚にして、他にも小鉢が数種類、名物のシャコと蛸の酢の物、炊き合わせ、それに牡蠣のお吸い物とご飯が付いたボリュームたっぷりで美味しい定食が何と2000円。
都内ではとても食べられない値段だ。
こんな出会いがあるから、旅は嬉しい。

フリーなった最終日だが、帰りの新幹線の時間までの半日をどう過ごそうかまだ迷っていた。
駅から近い所だと岡山城や後楽園だが、初日の夜に行った居酒屋で隣りあったお兄さんが、その日後楽園に行ったけど、花も無くて茶色の風景が広がっているだけでがっかりしたと言うのだ。
いくら花は無くても良いと思っていても、そう言われると気持ちも揺らぐ。

どこか半日観光出来る良い所はあるか、このお店のマスターに相談したところ、雨の岡山城もいいから是非にと勧められた。
郷土愛に溢れた人の良いマスターだ。

予報通り最終日は朝から雨になったけど、小雨だったので岡山城へ出かける事にした。
最寄りのバス停で降りて、石垣を辿り階段を上っていくと、目の前に烏(城)が現れた。
確かに黒い!
その黒さ故、金の鯱が際立っている。

前日に見た白鷺城とは全く趣が違うが、なるほどこの真っ黒なお城は、青空よりもこの日のようなグレーの背景の方が、似合うかもしれない。
そしてここも大改修が終わったばかりだからか、雨に濡れているからか、歴史を感じるにはちょっと黒過ぎる気もしたが…。

外見だけでなく、内部もこの2つの城は対照的だ。
天守閣まで姫路城は急な階段をひたすら上るが、岡山城は、4階までエレベーターで上がれる。
味気ないと言えばそうかもしれないが、前日歩き過ぎた足には有り難かった。

後楽園にも行ってみたが、確かに花は無く芝もまだ青くなくて茶色の風景だ。
でも日本三名園と言われているから、これからの桜の季節には大勢の観光客が押し寄せるだろう。

近くならまた行ける事もあるけど、さすがに700km以上離れた地になると、またという機会が当てに出来ないから、つい欲が出て忙しい旅になってしまったけど、それでも訪れた先は行って良かったところばかりで、アタリの旅となった。

※写真は姫路城と岡山城



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白鷺城と烏城

onさん

白と黒の対照的な城。
よかったですね〜
岡山では後楽園も行きましたか〜
ぼくはもうしばらくは岡山に行ってないな〜

また吉備路散策など
してみたくなりました。

2024/03/15 04:36:58

姫路

fossileさん

、白すぎ城
雨に煙る夜桜が風情があって推しだけど、
端境期は、逆に人少なくて狙い目かもね。
再訪あれば、ないか
まねき『えきそば』と十七八『おでん』へぜひ。

お疲れさまでした、元気だねえ笑

2024/03/07 07:00:10

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