なぜブログを書くのか。

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筆さんぽ

2023年12月31日ナビトモブログ記事
テーマ：筆さんぽ

なぜ「ブログ」を書くのかと問われたら
村上春樹さんの
「牡蠣フライ理論」をお借りしたい。

村上春樹さんは、読者から
つぎのような意の質問のメールを受け取った。

就職試験で
「原稿用紙四枚以内で自分自身について説明しなさい」
という問題が出ました。
ぼくは、とても四枚で自分自身を説明する
ことなんてできません。
どうしらいいでしょう。
プロの作家には、そういうこともできるのでしょうか？

村上春樹さんの返信の概要。

原稿用紙四枚以内で
自分自身を説明するのは
ほとんど不可能に近いですね。
自分自身について書くのは
不可能であっても、

たとえば牡蠣フライについて
原稿用紙四枚以内で書くことは可能ですよね。

あなたが牡蠣フライについて書くことで
そこにあなたと牡蠣フライのあいだの
相関関係や距離感が、自動的に表現されることになります。

それはすなわち。突き詰めていけば
あなた自身について書くことでもあります。
それが僕のいわゆる「牡蠣フライ理論」です。
（村君春樹『雑文集』〈新潮社〉）

牡蠣フライは
ときに日常の出来事であったり
ときにコラムやエッセイ風であったり
ときに折々の花々の写真であったり
あるいは、このブログのように
出典を明示した引用であったりする。