Polyglotに憧れて

日本語力が高いインド人 

2023年09月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


 日本語力が高いインド人 NHK「所さん!事件ですよ」インドパワー!人手不足の日本を救う!?(9月14日放送)の番組で、インド人の優秀な看護師が、日本の介護現場で介護士として活躍している場面を放送していました。そのインド人が日本語を流暢に話せることを見て、司会の木村佳乃さんが驚いていました。 番組によると、来日する前に6ヶ月の日本語集中トレーニングを実施することで、日本語がかなり上達し、日本での仕事にあまり支障をきたさないようになるとのことでした。 昨日、YoutubeのPivotで、「アジア人材の獲得方法」という番組を見ました。  アジア人材の獲得方法ビデオポッドキャスト形式でゲストを招き、最先端の話を聞くPIVOT TALK。ANAインド総代表の片桐常弥氏とフォースバレー・コンシェルジュ社長の柴崎洋平氏に「アジア人材の獲得方法」について話を聞いた。pivotmedia.co.jp この番組でもインド人の人材活用に関して取り扱っていたのですが、ここでもインド人の日本語力が高い事を伝えていました。 インドには多くの民族が暮らしており、言語が多様です。以下のホームページによると、22の言語がインドの憲法で正式に認知されているそうです。(それ以外にも少数民族等が使用する言語が400以上もあるとのこと) インドの驚きにあふれた言語事情公用語は?話されている言語数は?翻訳会社社員が、魅力あふれるインドの言語事情をご紹介します。www.k-intl.co.jp 言語だけでなく、語族や文字の違いもあるので、本当に多様であることがわかります。これだけ多様な言語が一つの国の中で共存しているわけですから、多くの人は複数の言語を話すマルチリンガルです。そうならないと互いにコミュニケーションが取れません。インド人にとっては、複数の言語を操ることなど朝飯前なのでしょう。 インドの言語事情がいかに多様だといっても、インドで日本語が話されている訳ではありません。マルチリンガルのインド人にとっても日本語は未知の言語です。それなのに、どうしてインド人の日本語力が高いのでしょうか? おそらくマルチリンガルのインド人は、新しい言語を習得するためのノウハウのようなものを持っているのではないか、と考えています。外国語の勉強の仕方を知っているのでしょう。 そして、マルチリンガルのインド人は、言語とはどういうものかを深く理解しているのだと思います。言語の成り立ち、構造、あるいは文法規則といったものです。 日本人は物心がつくと日本語は話せるようになっていますが、それは日本語文法を習ったからではありません。自然と話せるようになったのです。日本語という言語の成り立ちや構造、文法規則等について深く理解している訳ではありません。言語というものを必ずしも文法的に理解している訳ではなく、そもそも言語を文法的に解釈するという考え方すら知りません。 多くの日本人が文法というものに触れるのは英語を習い始めた時でしょう。英語という外国語を習うと同時に、言語を文法という規則で分解して理解しようとする、いわば言語学の初歩も同時に習っていると言えます。 言語を文法規則で分解し、理解するというアプローチに馴染めなくて、文法嫌いになる、それが英語嫌い、あるいは外国語アレルギーに繋がるのかもしれません。 それに対して、マルチリンガルのインド人は、複数の言語を習得しているので、自分が知っている各言語の類似点や相違点(言葉の成り立ち、構造、文法規則など)をよくわかっているのだと思います。言語とはどういうものかを(一つの言語しかできない人よりも)より深く理解しているのです。 言語とはどういうものかをよくわかっているインド人は、新しい言語(たとえば日本語)を学ぶ際、その習得が早いのではないか、と考えられます。各言語の持つ固有の音声、文法、文字、これらの関係性や特徴を把握する能力が高いのだと思います。 私自身、これまで英語、フランス語、スペイン語、中国語を学んできましたが、初めて英語を学んだ時、日本語との相違が多くて、理解するのに苦労しました。例えば、前置詞や冠詞とは何か、とか、現在完了や過去完了とはどういうものか、といった点をなかなか理解できませんでした。 しかし、一度わかって仕舞えば、その次は理解が早まります。フランス語にも前置詞や冠詞、完了形がありますが、英文法を知っていれば理解は容易です。でもフランス語は時制がより複雑だし、人称によって動詞が6通りにも変化します。この点には戸惑いました。結局フランス語は中途半端で断念したのですが、次にスペイン語を勉強したとき、フランス語の学習経験が役立ちました。フランス語とスペイン語は同じロマンス語系統の言語なので、文法の考え方はほぼ同じです。 単語に関しても、同様の効果があります。英単語の多くはフランス語から入ったものなので、スペルや意味が似ている単語が数多くあります。英単語の知識がラテン系の言語を習う時に役立ちます。 音声に関しても、過去の外国語の学習経験が新しく言語を学ぶ際に役立つケースが多いと感じます。英語と日本語とでは、母音、子音ともにかなり異なっているので、最初は聞き取るのに苦労します。しかし、英語の音声に慣れてくると、耳が鍛えられて、自分の知らない音でも探知する能力が向上する効果があるように思います。よって、一つの外国語をマスターした人は、別の言語を学習する際、新しい音声を聞き取る力が鍛えられているのではないか、と考えられます。 以上、インド人がどうして日本語力が高いのかについて、私なりに考察しました。インド人といっても個人差はあるので、一括りにはできませんが、言語能力の高い人の数がかなり多いのではないか、と推察します。冒頭の番組では、人手不足で困っている日本の業界を助けてくれる、頼りになるインド人といった文脈で報じていました。私も同様の感想を持ちました。インド人の活躍に期待したいと思います。   

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