読書日記

『DRY』 読書日記260 

2023年09月16日 ナビトモブログ記事
テーマ:読書日記


原田ひ香『DRY』光文社文庫

【内容紹介】
離婚し子と引き離され、金銭的に困窮した藍は、祖母と母のいる実家に戻る。
生活力もなく喧嘩の絶えない藍たちに手を差し伸べたのは、隣に住む美代子だった。
祖父を介護して暮らしているという美代子に助けられ親しくなるうち、彼女のある秘密が知れる……。
貧困、ケア、孤独。背負わされる業と役割に、女たちはどう抗えるというのか。
迫真と驚愕のクライムノベル。

ということなのであるが…話の構成、部分的な内容に対する疑問がある。
例えば冒頭部分で祖母と母が刃傷事件を起こすのであるが、逮捕され留置されている母は果たして保釈金を払わなければ出て来られないのか?というか、保釈金と言うのは起訴された者が払うのであるけれど、この場合、起訴されているのかどうかが不明なのである。

ま、全体に関する問題点はネタバラシになるので書かないけれど、あり得ないこと・・発想としてはある意味素晴らしいとも言える発想であるけれど、頷けない。無知と貧困のスパイラルに陥る主人公たちの生活や心情もドライであるけれど、内容もドライな本であり、内容を容認する人が1〜2割で嫌悪感を抱く人が8〜9割ではないかと推測する。
(2023年8月30日読了)



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

PR







掲載されている画像

上部へ