どうでも雑記

天城峠 X 

2023年08月08日 ナビトモブログ記事
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文豪 「井上 靖」 

話は一旦脇道に入ります…というか、ここ湯ヶ島温泉に来たら、多くの文豪に愛された文学の地です。その中でも井上靖には特別な思いがあります。

踊り子と青年(川端康成)が出合った、ここ天城峠の登り口になる「湯ヶ島」は、文豪「井上 靖」が5歳から育った所(母の郷里)であるのと, 井上靖の立派なお墓と育った家も移設して保存されている。天城峠直下の滑沢渓谷には作品である「猟銃」の一部が刻まれた、大きな記念碑(写真)が滑沢渓谷にある。

数多い作品の中で、井上靖が湯ヶ島で過ごした、子供の頃の生活を書いている「しろばんば」は有名です。
初秋の夕暮れ時になると小さくて白い色をした通称、雪虫がたくさん飛ぶ(北国では冬の訪れを指す風物詩でもある)。これを、この地では「しろばんば」と呼んでいた。

「しろばんば」は一言で言えば主人公である洪作少年の成長と、出会い、別れがテーマでしょうか。全編に滲み出る優しさが胸に迫る作品ですが、同じくらいユーモアもあり、そのセンスが素晴らしい。

子供の頃は各家庭に風呂が無くて、狩野川渓谷の淵にある共同浴場「河鹿の湯」に入りに来ていた。井上靖も手拭いを持って10分くらい歩いてここまで通っていた。
共同浴場は狩野川の水際に在ったが、狩野川台風で流失、現在は直ぐ側に建て替えられている。地域の小さな共同浴場(写真)だが、来るたびに「しろばんば」を想像しながら立ち寄り湯をしている。

Kenが井上靖に引かれたのは別に理由があります。実在の小説でTVドラマ化、映画化もされた「氷壁」です。
ナイロンザイルが切れて墜落死した原因が、岩角にこすれて切れたのか、強度に問題があったのか、裁判で争われました。

丁度この頃kenはロッククライマーとして活動していたことで、この影響もあり「氷壁」の舞台でもある北アルプス前穂高岳の南壁をkenが登攀したのは半世紀以上前のことでした。
そんなことで特別な思いをもつて、井上靖の故郷、湯ヶ島を訪れています。



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黒部さんへ、

素浪人kenさん

河鹿の湯、そうでしたか体験されている人がいて嬉しいです。
河鹿の湯から50m上に伊豆の踊子の「湯元館」があります。

天城深層水は温泉の掘削をしたが、温泉は出なかった。水は本当の深層水で、市販したら売れだして有料になってしまったが、以前は無料でした。
黒部さんは行動的に活動していますね、素晴らしいです。

2023/08/09 21:59:03

素浪人kenさん

黒部さん

昨年、伊豆半島の共同浴場を4ヶ所ほど訪ね、最後に立ち寄ったところが「河鹿の湯」でした。
ブログを読み、kenさんに想いを馳せています。
尚、河鹿の湯の後に、先にkenさんが紹介されていた「天城深層水 健水」をたっぷり汲んで帰りました。

2023/08/09 21:25:06

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