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吾喰楽家の食卓

寿司と落語(後編) 

2023年06月25日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

実は、今年の国立演芸場2月中席で、金原亭馬生を座頭とした鹿芝居の『らくだ』を観ていた。
鹿芝居では、兄貴分(金原亭馬生)が、屑屋(林家正雀)に“かんかんのう”を唱えと言うが、「駄目だよ。唱えない」と応じた。
らくだ(金原亭馬久)の踊りは、生きている人間だから、其れらしく演じた。
鹿芝居と落語を比べるつもりはないが、立川談春の話芸のリアリティは、素晴らしいものだった。

談春は、噺が終わった後にも、マクラ(?)をやった。
立川談志一門は、40年前に落語協会を脱退して以降、寄席(鈴本演芸場・新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場)から締め出されているが、受け入れてくれた国立演芸場には思い入れがあるようだ。
国立演芸場は建て替えるので、今年の11月で休場になるから、談春が此処の高座に上がるのは最後という特別の日だった。
談春の発声で手締めをして、20分も延長した70分ほどの長講は、お開きになった。

帰路、久しぶりに会ったBen君と、永田町駅の側でコーヒーを飲んだが、互いの健康状態ばかりが話題になった。
池袋駅では、19時発のTJライナーに乗りたかったけど、ふじみ野駅までの指定券は売り切れていた。
先に出発する急行に乗り、ふじみ野駅で、後から来る其のTJライナーを待った。
幸い、ふじみ野駅で降りる乗客が多かったので、座ることが出来た。

晩酌は、デパ地下で買った1個50円のメンチカツを肴に、白ワインを飲んだ。
飲みながら、立川談春の口演が脳裏に蘇った。
今まで、国立演芸場で、桂歌丸、柳家小三治、三遊亭円楽(6)の最後の高座を観たが、今回の『らくだ』は、彼らに勝るとも劣らない、一生の思い出になる熱演だった。
将来、立川談春の伝記が出版されたら、「国立名人会の『らくだ』は、凄かった」と、書かれるかもしれない。



   *****

写真
2023年6月23日(金)の朝餉(メンチカツサンド)と夕餉(刺身盛合せ)

お礼
「寿司と落語(中編)」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りてお礼申し上げます。



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