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沈黙の視線の間に見ること見られること「別れる決心」 

2023年02月21日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「別れる決心」 2022年製作 韓国 原題:Decision to Leave主題歌に「霧」という曲が使われるのが実にぴったりな、何かはっきりとしないもやもやさせる映画がパク・チャヌク監督の「別れる決心」。パク・チャヌク監督の作品では、「お嬢さん」や「オールド・ボーイ」がとても好きだったので、この全てにボカシの入ったような作品はぼくには今ひとつ心に刺さってこない。そのわりには映画を見た後で、当映画に関する霧を晴らしたくて、ネット記事や感想をたくさん読むはめになった。ある夫婦にまつわる殺人事件を捜査する刑事。刑事はミステリアスな女性である奥さんのソレが、クライミングをしていた夫を殺害したのではないかという疑いを持つ。しかし彼女にはアリバイがあった。そのソレを刑事が車の中から、一晩中双眼鏡で見張るのだけれど、見張ってみつめているうちに彼女の傍まで心が持っていかれている様子がうまく映像で表現されていた。それは刑事の不眠症のせいなのか、夢の中での幻のようにも見えてしまう。映画を見ているこちらまで、スクリーンを通り越して彼女の様子を刑事といっしょに観察しているかのような気持ちになる。その持って行かれた心が、タン・ウェイ演じるソレの色香にまどわされる。ソレの直接的な性的な場面は何もないのにもかかわらず、この映画は変則的な色っぽさに満ちているという事に気づかされる。映画では何度も刑事が目薬をさす場面が出てくる。まさしく、自分は何を見せられているのか、何を見ているのか、刑事といっしょに『見るという事』をリセットする為に目薬をさしたくなってしまうのだ。刑事の部屋には未解決の写真がたくさん貼られている。その写真は殺人事件なので死体の写真もあり、グロテスクが壁一面に張り付いている感じだ。そこで刑事の作ってくれたチャーハンをソレが食べながら、未解決事件の説明を聞いている。さすがに、そこはそのグロ写真を見ながらだと、『せっかくのチャーハンもまずくなるから食べ終えてから、見て聞いたらいいのに』と、思った。その部屋の壁のように、刑事の頭は未解決の事件の事で一杯。そこに嫉妬したソレがその未解決の写真の一部を「これはもう解決済みでしょ」と言って壁から怒りながらはぎとっていく場面がある。奥さんに嫉妬するのではなく、自分以外の事に占められている『相手の脳の考えている部分』にやきもちを焼くというところが、面白い。ところで、刑事ヘジュンを演じたのはこれもぼくの大好きな映画「殺人の追憶」の容疑者役を演じた俳優のパク・ヘイル。彼は今回の刑事の役を演じた感想をこのように述べている。「命がけの愛を貫くには大きな責任が伴いますし、揺るぎない決断力が必要になりますよね。そこまでするのは現実的に考えて難しいので、私たちは本作のような映画を観ることでそういった願望を叶え、満足できるのではないでしょうか。ただ、あなたにひとつアドバイスをしてもいいですか? ソレとヘジュンを羨ましがらずに、あなた自身が深い愛に出会えたほうがいいと思います(笑)」参照:パク・チャヌク監督の最新作!『別れる決心』パク・ヘイル インタビュー 

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