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ニャンコ座リポート
癒されない「ミス・サイゴン」 (10/11)
2022年10月11日
テーマ:テーマ無し
さて、「ミス・サイゴン」です。
2度目でして、前回帝劇はいつだったか調べたら、2008年10月16日でした。東京へは、北海道では行けないコンサートやミュージカルをまとめて観たりするために行っていました。その時のブログです。
2回目だから、演出変更はありましたが、初めての人よりも知っているつもりでした。でも、のっけから「ゆめ〜ゆめ〜・・・」で、私はもうそれこそ映画の(物語の)世界にいました。ミュージカルを観るようになってから、ずい分と時が経ちました。各々の俳優のレベルも、アンサンブルのレベルも、すばらしく上がったと思います。もちろんホールの良さや音響の力もあるでしょうが。ただただ圧倒されていました。観劇して癒されるどころが、押しつぶされます。1回目よりも見方が変わったのは、トゥイは悪役ではないんじゃないか。もちろん、キムは、あの場面では殺すしかなかったでしょうが、その前には助けてやろうとしているよね。キムがそれに答えるには、ピュア過ぎた。「ブイドイ」は名曲ですが、アメリカ、なんか変じゃないか、上から目線で正義の味方ぶって何様?的な感情が湧きました。1回目を観る前は、キムはなぜ死ぬのよ〜と思っていましたが、確かに死ぬしかない。でもさ、他にもっと良い方法は無かったの?キムにしてもエンジニアにしても、幸せはアメリカにしかないの?・・・私はあまりにも、その時のベトナムのことを知らない。勉強しても、気持ちに共感することは無理だと感じます。クリスは、ピンカートンと違って、キムに対する思いはまざりっけ無いけれど、帰国して、精神を病んで、エレンに助けてもらっては良い、でも、そこには線を引かなければならなかったのです。なんてことを考えながら、古い方のプログラムを見たら「命をあげよう」の楽譜が載っていました。忘れてたわ。よっしゃ、歌えるようになって、カラオケで歌うわよ。20世紀後半の、2大ミュージカルは「オペラ座の怪人」と「レ・ミゼラブル」だと思っていますが、普遍的メッセージとして考えたら、個人的な恋愛より、今こそ「ミス・サイゴン」は必要かもしれません。戦争がいったい何をもたらしたか。別の選択肢を考えてじれったかったのですが、そもそも戦争が無ければ、この悲劇は起こらなかったのです。プーチンにも、観せなければなりません。ミュージカルの歌の比率は色々ありますが、私はすべて歌のが好きです。Boy meets Girlも良いですが、ストーリーのしっかりした、重い作品が好きです。札幌には「エリザベート」と「ダンス・オブ・ヴァンパイア」が来てほしいです。あれ、言ってること変だけど。なぜか、とっても具合悪いです。しばらく寝ていることにします。
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