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情事の殺害告白「女の中にいる他人」 

2022年07月19日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


「女の中にいる他人」 1966年 日本5月に見たDVD,成瀬巳喜男監督の「放浪記」(1962)が面白かったので、今度は同じ監督の「女の中にいる他人」をレンタルした。雑誌社に勤める田代と建築事務所を持つ杉本は、家族ぐるみのつきあいをしている友人だった。ある日のこと、杉本の妻さゆりの友人から、さゆりが何者かに絞殺されたことが田代家に伝えられる。さゆりと密会していた田代は、妻の雅子に全てを告白し自首しようとする。さゆりは情事に首を絞められて喜ぶ女であった。悌惚と瞳を閉じたさゆりの細い首に田代の指が喰いこんでいき、気が付くと彼女は死んでいた。夫の犯罪を知った妻が最後に下す決断とは!?映画を見ている途中で、この物語は別の日本ドラマで観たことがあると思ったら、原作がレバノン生まれの作家・エドワード・アタイヤの「細い線」とのこと。1951年に刊行した『細い線』は幾度も映像化されたことで知られるという。また、情事に首を絞める行為と言えば、阿部定事件を思い出す。1936年11月の初公判の裁判で陳述した内容に、『ひもで首を絞めたのは二人の間の性交で、事件前日にも定がそうしたため、吉蔵の首や顔にその痕がひどく残った。』とある。犯罪を犯した旦那の方は、妻の雅子に全て告白し、警察に自首することですっきりするかもしれないが、雅子のほうは子供も将来のこともあるし、自分自身の今後の生活のこともあり、夫の自首を単純に喜べるはずもない。その葛藤により、いつも冷静に見えた雅子を演じた新珠三千代が、終盤で表情が豹変していく様子が見応えがあった。新珠三千代は宝塚歌劇団出身の女優で、テレビでも人気番組『なるほど!ザ・ワールド』の準レギュラー司会者や海外リポーターも経験したオールマイティーな女優だった。没後の2014年に宝塚歌劇団100周年を記念して創設された「宝塚歌劇の殿堂」に最初の100人の中のひとりとして殿堂入りしている。かつて時の総理大臣、田中角栄の愛人だというとんでもない噂もあったという。監督の成瀬巳喜男は、溝口健二、小津安二郎、黒澤明と並んで日本の四大監督と言われている。今回の「女の中にいる他人」も、面白く鑑賞できたので、続けて同じ監督の作品を見ていこうと思った。 

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