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高校時代の自分と仲間を回想「サニー 永遠の仲間たち」 

2022年06月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


 2011年 「サニー 永遠の仲間たち」 韓国 原題:Sunny ある42才の主婦イム・ナミの朝から、物語は始まる。だんなは気のない顔で食事をしている。娘は父親にお金をねだり、もらえるとわかると「パパ大好き」という心のこもっていないお愛想的な言葉を放つ。それをあたりまえのように受け止め会社に向かうだんな。そのナミが、女子学生がおしゃべりしながら楽しそうに笑い合って通学しているシーンを見つめてふと、心は自分が高校生だった頃に想いが飛ぶ。というようなシーンが何度かでてきて、そのタイミングで40代の自分と、高校生で7人の仲間とだべっていた頃のシーンに切り替わる。主婦ナミが母の入院先で高校時代の友人と出会う。余命2か月と宣告されていた独身である友人の最期の願いで、離れ離れになった高校時代の仲間たちともう一度会いたいという。その仲間を探す過程において青春時代の輝かしい日々を取り戻す様子を描く。主人公ナミの高校生を演じていたのがシム・ウンギョン。この娘が、とても面白くて見応えがあった。特に気持ちが高ぶりすぎて、会話も表情も追いつかなくなってパニくってしまった時の、何かに取り付かれたかのような動作と表情が抜群にうまかった。何度も笑わさられその演技力に感心したのだが、後で調べて唖然とした。他の作品で見ていたかもしれないと思っていたのだが、藤井道人監督の「新聞記者」(2019)で主役をはっていた女優だとは気が付かなかった。でも、新聞記者の役では、彼女の個性が埋もれてしまっていたように感じた。そもそも「新聞記者」はぼくの嫌いな映画の一本なので、なんとも残念。話は元に戻るが、カン・ヒョンチョル監督の「サニー 永遠の仲間たち」は、クチコミが広がり740万人動員した2011年の大ヒット作だという。複数の国、地域でリメイクされた作品との事で日本でも大根仁監督が日本版『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018)という作品を篠原涼子、広瀬すずの主演で作っているが、韓国版のほうが面白いと映画レビュ―をよせている人が多い。物語は、笑いだけではなくてそれぞれの40代になった現在の彼女達の生活の大変さが描かれていた。安アパートで姑に苦しめられていて居心地悪そうで居場所がない人、だんなに浮気されてしまった人、高校生のときはミスコンで優勝すると信じて疑っていなかったのに現在は体を売って生活している人、整形や豊胸手術など重ねて「元のあんたがどこにも居ないじゃない!」と笑われてしまった人、保険の営業員で成績は最下位で、うだつのあがらない日々を送っている人など、さまざまな負の部分も描いている政権に対して民主化を求める運動やデモの場面もでてきて、その運動の中に紛れ込んでのドタバタの面白さを演出している。深刻な現実とそこを突き抜けた楽しさの融合具合がすごい。カン・ヒョンチョル監督へのインタビューで、滝沢祥さんがこのように聞いていた。「韓国はまだまだ男性優位の社会である印象が強いですが個人的に多くの女性と交流してみて、自分の主義主張がはっきりしていて、それをきちんと言葉で表現できる人が、日本人に比べて多いような気がします。80年代と比べて現代の女性像をどうご覧になりますか?」その時に答えた言葉が、なぜこの作品を作ることになったかに繋がることを述べている。「日本と比べることは容易ではないです。ただ韓国では、映画の設定での80年代と今の時代を比べるともちろん女性の地位は向上していますが、他の先進国に比べると一般的な女性の社会参加の比率はまだ少ない方ではないかと思っています。そういう状況の中でなぜ私が40代の女性を主人公にして映画を撮ったのかというと、その年代の女性達はとりまく環境によって、自分は誰かの妻だったり子供の母だったりと、自分自身のアイデンティティについてものすごく悩んでいるような、第二の思春期を迎えている人たちが多いのではないか?と考えました。 そういう中で昔の友達と再会して、それだけではなくて自分自身を取り戻していく、女性として自分の名前を取り戻していく過程を映画で描いてみたいと思いました。」この映画は1970年代から1980年代の数々のヒットナンバーが散りばめられているので、それもまた楽しい。 参照:『サニー 永遠の仲間たち』カン・ヒョンチョル監督インタビュー

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