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「ソロモンの偽証」を熱く語った岡田斗司夫と校門圧死事件 

2021年09月12日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


ぼくの好きな映画作品の一つである「プラダを着た悪魔」(2006年) の映画評論を「YouTube」で見つけた。岡田斗司夫という評論家で、彼は”ダイエット本でベストセラーの人”という認識しかなくて、意外に思ってその内容を見た。● 朝起きて、何をするかでわかるステージ要約すると、彼は、「プラダを着た悪魔」を冒頭でこのように語っている。『内容は女の子のサクセスストーリーで「ウオール街」の女性版のようなもの。でも冒頭の3分間をみて面白くて最後まで見てしまった。冒頭3分でニューヨークに住む主人公の女性(アン・ハサウェイ)と同じくニューヨークの主人公とは違う別の女性たちのモーニングルーティーンを次々に描いている。朝起きて、何をするかで人生のライフステージが分かる。それを観客に見せることで主人公が今どんなステージにいるのか、別のワンランク上の女性たちとの対比で見せようとしている。』その説明の後で、それぞれのシーンがどのような生活の差、意識の差を表しているかを彼の独自の分析を元に語っていく。その指摘を聞いて驚いた。冒頭の流れるような次から次へと映される朝の行動のシーンは印象的で覚えていたが、そのシーンにそんな意味が隠されていたとは、指摘されて初めて気がついた。なかなか人が思いつかないところに注目する、するどい人だなと思った。それから岡田斗司夫にはまって「YouTube」のチャンネル登録をし、さらに過去の動画を継続して見ている。知識と発言の幅が広く映画の評論の他、IT業界の将来の予測、精神的な悩みの解決につながる論理的な方法論など、45分以上という日本ドラマ1本分の長さより長い動画でありながらそれが内容があって、ユーモアもあり飾らない言葉で飽きさせない。最近で驚いたのは、そんな岡田斗司夫は女性関係も派手で、2014年には元愛人を自称する24歳の女性が岡田斗司夫との関係をプリクラ画像と共にフェイスブックに投稿した事。「私は岡田斗司夫の愛人でした。でも昨日捨てられました。綺麗な指輪をくださって、ベッドで『お前が世界一かわいい』とも『将来のことは考えてあるから心配するな』ともおっしゃってたのに」「新しいお気に入りの女の子ができたんだと思います。泣いて『別れたくない』って通話で言ったけど聞こえてないみたいだった。うるさそうだった」その文章と共に、岡田らしきチェックシャツの男性と細身の女性がしっかりと抱き合ってキスしているプリクラ画像まで添えられていた。その事を本人が逆手に取って「岡田斗司夫の謝罪と、9人の彼女たちについて」という動画をアップしている姿勢にも驚いた。● 10年、私はずっと作品の中に「留年」そんな岡田斗司夫の別の動画で、熱く語っていたのが成島出(なるしま いずる)監督の「ソロモンの偽証」。「昨日、初日だったので、『ソロモンの偽証』見て来ました。 『ソロモンの偽証』はね、面白いよ。」で始まる映画解説は聞くほどに早く映画を見たくなった。原作は直木賞ほか多数の文学賞を受賞している宮部みゆきで、6冊にも分かれていてページ数を合計すると3000ページ越えの大作となっている。岡田斗司夫は「宮部みゆきが構想15年、執筆9年って書いてんだ。で、宮部みゆきって書くのが早いので有名な人で、そんなに9年もかかるはずがないし、構想も15年かかるはずがないんだ。」と、疑っていたけど3000ページ越えとなると確かに構想9年というのは真実味を帯びてくる。本人も『「この10年、私はずっとこの作品の中に「留年」でした。やっと卒業です。嬉しいけれど淋しい。自分の後ろでゆっくりと門が閉じてゆくのを見つめている気持ちです』と書いている。物語は、バブル経済が終わりつつあった1990年12月のクリスマスの朝、中学生が雪の降る始業式で、同級生の死体を発見することから、展開する。警察と学校は自殺として片づけられようとするなかで、自殺した彼の別中学の友達の力も借り、同級生達が自分たちの手で真相をさぐるべく学校内裁判の開廷を決意する。phおと映画は前編、後編に分かれている。映画の感想としては、前編が次から次へと意外な展開に満ちていてスピーディでとても面白い。確かに岡田斗司夫が言うように前編を見たら即、後編が観たくなる。でも前編の面白さに比べて、後編は物語の収束に急いでいる感じがした。また学校での裁判のシーンが主になってしまい面白さが少々、失速してしまった印象だ。但し、裁判をするなかでお互いのわだかまりが溶けたり、人間として成長していったりと、観終わったあとの印象はさわやかだ。後半、思い詰めた表情ばかりになっていた主人公・藤野涼子が、さわやかな笑顔になるのもいい。それにしても1万人から選ばれたという主人公を演じた藤野涼子の演技力は確かな手ごたえを感じさせた。まっすぐに相手を見返す目の力も感じた。でも、最初、夫婦でこのDVDを観ていた時に彼女をしばらく蒼井優だと思っていた。途中で妻がスマフォで確かめて、気がついた。比較すると蒼井優のほうが、どこかほんわりした雰囲気を持っている。● 藤野涼子と成島出監督藤野涼子は、「ソロモンの偽証」の主人公の役名をそのまま芸名とし、当映画が彼女にとってのデビュー作となった。芸名を主人公の名前にしたことは、原作者である宮部みゆきのお墨つきとのこと。インタビューでは、監督との信頼関係が現場で強かったことを伺えられるこの発言に興味をもった。「自分の性格が藤野涼子とまったく同じだとは言えないです。とにかく監督は、「お前は藤野涼子を演じることはできない」とおっしゃっていて。私は何も持ってないし、役を演じたこともなく、どう演じていいかも分からない。なので、とにかく藤野涼子をその場で生きることだけを考えてカメラの前に立っていました。確かに自分でも藤野涼子を生きているかっていうのがすごく不安で、撮影のときも本当にこれでいいのだろうかっていつも考えていました。でも、監督の言うことについていって、今女優として映画に出られて、本当に監督の言葉を信じてよかったと思います。-----」ならば、成島出監督はそのような経歴を持った人なのか。成島出監督は有名な作品では日本アカデミー賞で10冠を獲得した「八日目の?」がある。認められたのは、大学入学後に自分たちで8mm映画を撮り始め、ぴあフィルムフェスティバルにも出品し、入選した事。「作品を大島渚監督と長谷川和彦監督が推してくれて、とても嬉しかったですね。」と、語っている。ぴあフィルムフェスティバル後の飲み会で、大島監督に「お前は映画監督になれるよ」と言われたことで、助監督の道に進む決心をした。また、長谷川和彦の助監督につき長谷川和彦監督が『太陽を盗んだ男』以来映画を2年、3年撮らないのでそこで脚本の手伝いをして、脚本の書き方も覚え脚本も担当した。脚本(シナリオ)を書くことの大切さに対してこのように発言している。「シナリオが書けないとシナリオが判断できないし、シナリオが判断できないと現場が混乱を起こすし、演出もできないですから。黒澤明監督にしても小津安二郎監督にしてもシナリオを書くので、”書く人が生き残る”というのは昔も今も変わらないと思います。−−−−−−」● 校内で模擬裁判をやった学校ソロモンの偽証では、中学生が学校の中で独自の裁判を行なおうとする発想が奇抜で面白いと思ったが、実際にあったことをヒントに作成されたことを原作者である宮部みゆきから語られている。1990年に神戸高塚高校で、遅刻しそうになって走って登校してきた女子生徒を、登校指導していた先生が門扉を閉めたことで挟んでしまった。女子生徒は、門扉と門柱の間に頭を挟まれ頭蓋骨粉砕骨折などの重傷を負い、その後亡くなっている。3名の教諭が校門で遅刻指導を行って、校門を閉める8時30分前からハンドマイクでカウントダウンをはじめ、時間になると勢いよく門扉を閉めるのが恒例だった。加害者の先生は、事件後の1993年4月に事件を題材にした本を出版した。タイトルは『校門の時計だけが知っている-私の[校門圧死事件]』で、自身が持っていた当時の意見や周囲の状況をまとめた本となっている。本には「校門を閉鎖し生徒を取り締まることは正しいと信じていた。しかし生徒の命が奪われ、他に方法はなかったのかと考えさせられる」という趣旨の内容が記されているとのこと。最後まで”自分に非はない”という考えなのが気になる。なお彼は校門圧死事件によって兵庫県教育委員会から懲戒免職処分を受けており、懲戒免職不服申立をしていた。しかし有罪が確定したことで不服申立の審理は中止になっている。なお、彼は事件後は教員免許を失効している。「その後、この事件をどう受け止めるかというテーマで、校内で模擬裁判をやった学校があった。それがすごく印象に残っていた」と、宮部みゆきは語った。まったくの創作のように思えた作品だが、実は現実の事件が元で行われた事がベースになっていたことがわかる。この「ソロモンの偽証」は、韓国でもがドラマ化されていて、日本の映画より評価しているブロガーの人もいたので機会があったら見たいと思った。また日本でも10月より上白石萌歌(かみしらいし もか)主演でWOWOW開局30周年記念として連続ドラマが始まる。宮部みゆきの「ソロモンの偽証」、その原作の面白さが映画にドラマにそして韓国にまで大きく展開していることがわかる。しかし、さすがに原作の3千ページの読破にチャレンジするには、ちょいと踏みとどまってしまうが・・・ 

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