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たかが一人、されど一人

読後感「官僚と国家」古賀 茂明 佐高 信 共著 

2021年05月15日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

 古賀氏と佐高氏の対談形式で綴られている平凡社新書。結構売れているようだ。この二人はインターネットでよく対談を行っており、その場では二人の意見の一致が多い。その興味に引かれて購入したが、本書ではむしろ意見の相違がはっきりして、読んだ価値が有ったと思っている。尚サブタイトルが<菅義偉「暗黒政権」の正体>となっている割には、正体が明らかになっていない気がする。佐高氏は根っからのジャーナリストで、どちらかと言えばフリーな立場、古賀氏は現在フリーの言論人ではあるが、元は経産省の高級官僚。一時は内閣府にも出向したこともあるし、現役時代には与野党の政治家と幅広く関係を持っている。二人共安倍氏から続く現政権に、大きな不満をもっているのは間違いないが、古賀氏は現役の政治家や現役に近い官僚が未だ健在なので言葉を選ばねばならない。一方の佐高氏は、既にテレビ界からも追放されている点では古賀氏と共通してるが、歯に衣着せる必要が全く無いので言いたい放題。はなから菅首相や安倍元首相を呼び捨てにして、なんとしてもこの二人を今の座から引きずり下ろしたいことがはっきりしている。しかし古賀氏に言わせると、日本の政治システムはそんな単純なものではなく、政官財にマスコミを加えた厚い壁によって現在の政権が守られていることから容易ではなさそうだ。現に、安倍・菅政権では数多くの失敗がありながら支持率が多少下がるくらいで、政権は持ち堪えている。霞が関官僚の質が変化しているのは事実だろうが、それでも優秀な人材で構成されていることに違いはなさそうだ。そして彼らがそこに在籍する限り政権を支えることに変わりがない。古賀氏にしても現在反政権的立場を取っているが、官僚機構の抜本的改革方法には至らない。繰り返し言われて、行われた行政改革も実効があったのだろうか?原発問題やエネルギー問題も関係してると言うが、どうすれば良いか、本書が道筋を示したとは言えないだろう。聞き手に回っていた佐高氏としては少し消化不良だったと思う。

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