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嬬恋キムチ 

2011年08月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
嬬恋村にビックリするほど美味しいキムチがあるということを知ったのは、2月に群馬テレビで「さゆみの会」が紹介された同じ番組の中で紹介されたときだった。それまでは、国道144号を通るとき、「キムチ」の看板があることは知っていたが、「何で嬬恋にキムチ?」と不思議に思っていた。そして、このキムチを作っている丸山みち子さんの「貧しさに学び こころ豊に生きる」(ひゃくしょうから生きる道を探したキムチ作り)・・・という本があることを 嬬恋村 公報で知ったので、その本を読みたいという気持ちが強く湧いてきた。
 
国道144号を中之条方向へ進み新三原大橋を渡りJR吾妻線の下をくぐり抜けると、左手に看板があり500mほど先に上袋倉橋が見える。その橋のたもとにも看板があるが、右折して橋を渡る。曲りくねった山道を登っていくと約700mで丸山農園漬物本舗に到着する。
右側の石垣の上には「郷土料理 漬物名人 群馬県知事認定の店」「1社1技術 群馬県知事認定」の看板があり、「手作りキムチ漬」の幟がはためいている。二階建ての建物の壁には「キムチの郷 直売所」と大きく書かれているのですぐにわかるが、このような看板や幟がなければ、ごく普通の農家で、誰も見過ごしてしまうに違いない。
 
少し勾配のきつい坂道を登り切ると広くなっていて車が止められる。右手にある家の軒先に販売所があるが、普段は人影もなく会議用のテーブルが一つ置かれ「ご用の方はボタンを押してください」と書かれた小さな表札がぶら下がっている。そんなに頻繁に客が来るわけではないので、このボタンを押すと家の中にいる人が出てくるというわけだ。そのボタンを押すまでもなく、車のドアの音で一人の老婦人が現れた。私は直感で丸山みち子さんだと分かった。
 
丸山みち子さんであることを確認した私は、その本が読みたいともちかけたが、部数が少ないのであげられないという彼女に、堰を切ったようにしゃべりまくっていた。3年前に広島からやってきて定住していること、 嬬恋村 が大好きであること、その本を読んでブログで紹介したいこと、写真を写したい・・・等々、自分でも驚くほどの積極さであった。初めは貸してあげると言っていたが、とうとうそれではさし上げますからと、その本をついに獲得したのであった。
 
昭和15年生まれという彼女は、その当時「死んでも行くまい袋倉」と呼ばれるほど山間地のさらに辺境の地であった 嬬恋村 袋倉で生まれ育っている。農家7人姉妹の三女だったが体が強く負けん気が強かったためか、小さいときから農家の後継者として教育されたという。学校までの4キロの砂利道をわら草履で通ったこと、家は茅葺きで土間を挟んで馬が同居していたこと、囲炉裏のある居間に裸電球が一つ、寝具はわら布団。代かきのハナドリでは、小さな女の子でも大きな馬を自在に扱った。冬の炭焼きで父と二人で山小屋に泊まりご飯を小枝の箸で食べた・・・・等々のことが切々とつづられているが、 嬬恋村 はキャベツ、白菜の大産地なので、ただ作るだけではなく家族も食べようと考え、焼き肉屋でのキムチとの出会いからキムチ作りに取り組むことになったという。
 
この本の中で彼女は語る。子供の頃は貧しかったが、貧しさにめげることなく、貧しさの中で生きる工夫を学び、貧しさの中で人が寄り添い信頼し合うことを学んだ。豊になった現代を率直に
喜びながらも、自然に生かされ、自然と共に生きている「ひゃくしょう」の道を、この豊かさだからこそ懸命に追求してきた・・・と。それは、経済だけでなく自然や人との関わりであり、土作り、野菜作り、味作りへのこだわりだという。
 
自家農園を持ち、素材の栽培から行っている丸山農園漬物本舗のキムチ。野菜の自然の甘さやジューシーさがキムチ漬の辛さの中にも奥深い風味を与える。群馬県知事認定漬物名人が仕込むキムチ漬は人気が高く、県外のファンも多い。
 
30年前から作り続けている「手作り特製キムチ」には3つのこだわりがあるという。
一つ目は「土づくり」で、完熟堆肥を使用し、自然が育むしっかりした土作りにこだわる。
二つ目は「野菜づくり」。自家農園の野菜を使用。農薬に極力頼らない安全面に配慮し、大自然の空気を思いきり吸い込んだ野菜づくりにこだわる。
三つ目は「手づくり」。野菜の塩漬けに1日、水切りに1日、秘伝の味付けに1日、計3日を要し、すべて手作りにこだわっている。
 
同年代の人間でも、その生まれた環境や場所、親の職業などによって、生き様は様々である。
標高2000mの山々に囲まれた寒村農家の三女が家を継ぎ、戦後の昭和・平成を歩んできた。
そしてこの本のタイトルの通り「貧しさに学び こころ豊かに生きる」という人生に、私たちも学ぶことが多い。終の棲家を 嬬恋村 に決めた私たちは、この地に生まれ住んでいる方々と、少しずつめぐり会い交際が始まっているが、また一人素晴らしい先輩に巡り会えた。
 
広島にいる料理上手な友人に先日キムチを送ったが、家族みんなで絶賛であった。東京にいる息子や娘の家族も絶賛の嬬恋キムチは、生産量日本一を誇るキャベツとともに、日本一のキムチに育って欲しい。大自然に抱かれながら過ごす 嬬恋村 での生活は、なんとも素晴らしい人生である。
 
 

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