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メンツをかけた24時間耐久レースで戦う「フォードvsフェラーリ」 

2020年01月12日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


物心ついた頃は深夜にテレビをつけると、よくF1のテレビ放送が行われていた。でも、独特な何かの唸り声のようなレースの音が聞こえてくるだけで、ぼくにはその面白さがちっともわからなかった。 たまたまレースの番組に当たると、チャンネルを変えていた。また、何気に観ていて事故のシーンの放送を目にし、車が破壊され炎に包まれた状態を見てしまったときには、その命知らずのレースという競技に底知れぬ怖さも感じた。現在、地上波での中継は行われていなくて、CS放送かインターネット配信のみが行われている。レースの面白さをわかる人が減少しているのかもしれない。● 24時間耐久レースにて、勝つぼくはそんなふうに車やレースに関して感心が薄いので、ジェームズ・マンゴールド監督の「フォードvsフェラーリ」という映画から、映画評論家の町山智浩氏が絶賛するような面白さを感じることができるのか不安だった。町山氏は、「はっきり言ってこれは2019年のアメリカ映画で最高によかった! トップです!」とラジオで発言している。結果、心配することはなかった。映画はレースマニアの人にのみわかる映画作りはしていなかった。不可能と思えた仕事に邁進するとても熱い人間ドラマが描かれていた。そして社長におべっかを使う出世主義の重役のつまらない妨害との闘いも描いていた。舞台はフランスのル・マンという場所での24時間耐久レース。大衆車を売っているフォードは、高級車を売っているフェラーリとの共同経営を提案するが交渉は決裂した。フォードは、フェラーリからばかにされ、そもそも相手にされていなかった。それで、頭にきたフォード2世は、いつもファラーリにトップを独占される24時間耐久レースにて、勝つことを計画する。選ばれたのは、一匹狼の元レーサーのカーデザイナーキャロル・シェルビー(マット・デイモン)。シェルビーはフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要とした。 行動が自分勝手で一匹狼だが、優秀なイギリス人レーサーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)に目をつける。「2人で歴史を変えようぜ」と、マイルズを誘う。一部上層部からの反発を受けながらも開発チームに引き入れる。シェルビーとマイルズは互いに個性的すぎて殴り合いから始まるが、力を合わせて人生を賭けて、数々の困難を乗り越えていく……。● 大スターだという雰囲気を感じさせないケン・マイルズを演じたクリスチャン・ベールには、「バイス」でブッシュの副大統領を演じたとき以上に驚いた。バットマンを演じたときには、渋くて独特な魅力を感じさせたが、そのような雰囲気を持つ人物とはまるっきり別人の職人気質の頑固おやじを演じていた。ケン・マイルズの奥さんを演じたカトリーナ・バルフも、魅力を感じさせた。ケン・マイルズが仕事に朝から晩まで夢中になって車を整備している工場にふらりと現れて、お酒と食事を思ってくる。そして夫をダンスを誘う。その殺伐とした広い工場で行う二人きりのダンスシーンが良かった。彼女はもう40歳なのだが、スタイルも良く年齢を感じさせない色気があって不思議な存在感があった。 父親の影響を受けて、車やレースが大好きな子供を演じた現在14歳のノア・ジュプも良かった。本当に車に興味があり父親の全てが好きだというのが伝わってくる演技だった。眼が特にいい。「クワイエット・プレイス」で子役を演じた子だ。彼は、映画体験に関してこう語る。 「撮影(クワイエット・プレイス)が本当に素晴らしい体験だったから、完成作を見る時にどうなっているのかなとドキドキした。映画を見てみたら、僕は自分が演技しているとは思わなかったんだよ。本当にキャラクターになりきることができたんだって思ったんだ。とても難しいことだけど、僕にはそれができた。楽しいことをやらせてもらえて、しかも上手くできた。」10代のなかばで自分が進むべき道をみつけられたというのはすばらしい。また、親子を演じたクリスチャン・ベールに関してはこのように語っている。「会う前はすごく緊張したよ。でも、彼はとても普通の人だったんだ。真面目に仕事をしている人。それも、ものすごく立派にね。彼は地に足が付いていて、落ち着いていて、一緒にいて楽しい。大スターだという雰囲気を感じさせない」と人柄を伝える。ベールも自身と同じく子役出身のため、「彼は自分の子ども時代のことや、大人の俳優へと移行していった頃のことを僕に話してくれた」と感謝する。次の映画のシーンも忘れられない。フォードの社長ヘンリー・フォード2世は、威厳を身にまとい気軽に声はかけにくい雰囲気を持っている。ケン・マイルズを除外しようとする動きを察知したシェルビーは、GT40のことをよく知るドライバーとして必要不可欠なマイルズを守ろうと、その社長にテストドライブを体験することを誘う。GT40の運転をアクセル全開の猛スピードで共にすることで、運転の難しさと困難さを知ってもらうためだ。その車の中で初めてレースを体験した社長の威厳を持った態度が、スピードによる死の恐怖で急変する。「おお神様!」と祈り、車が停まったあと思わず泣いてしまう。このような魅力的なレースを描いた映画に出会っていれば、ぼくのテレビでF1を観る態度も変わっていたのかもしれない。● 150万人の運転手が要らなくなるあと、町山智弘氏がTBSラジオ『たまむすび』で言っていたことも妙に頭に残った。以下、話した内容をまとめています。 今、もう10年前に自動車産業そのものがもうめちゃくちゃになっちゃった。崩壊していたのは、電気自動車の時代になってきたから。でも今、フォードもゼネラルモーターズも自動運転に向けて、そのシステム全体を作るということでものすごく開発費をもらって、その開発が盛り上がっている。逆に自動車の工場とかは縮小してるんですけど、会社自体は調子がいい。映画『アイリッシュマン』の時に全米トラック協会の話をしたが、150万人以上いるトラック運転手の組合を牛耳っているのがそのトラック運転組合。このトラックは無人化するだろうと言われている。150万人の運転手が要らなくなるだろう。あと、「街の中でのそのタクシーやバス。これも全部自動化されるだろう」と言われている。自家用車に乗ること自体、もうアメリカ人がどんどんやめている。いま、UberとかLyftっていう、スマホで呼ぶと来るタクシーよりも便利になったやつにみんな切り替えている。もうガソリンエンジンで走る車をテクニックで競うというこのカーレースというもの自体が、なくなるんじゃないかなと思いました。エンジンのある自動車に乗るという人は本当に趣味の人しかいなくなるような気がします。頭がまだ自動運転になった世界をイメージできない自分としては、その未来の世界はどこかさびしいような気もするが・・・・・・。   

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