井上専治のブログ

心のふるさと 「万葉集を楽しみましょう」 

2019年10月01日 ナビトモブログ記事
テーマ:こころの窓

この句は、柿本人麻呂が詠んだ歌です。早朝、軽皇子に従って狩りに出かけるときの歌です。柿本人麻呂は飛鳥時代の歌人で、山部赤人とともに歌聖と呼ばれています。
「東の野の果てに曙光がさしそめて、振り返ると西の空には低く下弦の月が見えている。」
参:炎(かぎろひ)とは輝く光のこと。
実際にはそんな単純な情景歌では無いと思います。
おそらくは、いままさに沈もうとしている月を亡くなった父の草壁皇子、のぼる朝陽に軽皇子を喩え、輪廻転生、魂の復活をも感じさせてくれるなんとも壮大な一首だと思います。



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