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社会への警鐘と不快感「ちいさな独裁者」 

2019年03月05日 外部ブログ記事
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ロベルト・シュベンケ監督の「ちいさな独裁者」は、なんともいいがたい苦い味を残す映画。実話をもとに描いたサスペンスドラマというから、なおさら頭から離れない。 確かに、これは監督の言う通り「劇場を出たら、すぐ忘れてしまうような映画にはなっていない。」そしてこうも言っている。「私の脚本には逃げ道がないんだ。ユーモアとか共感できる登場人物とかね」第二次世界大戦末期の1945年4月、ドイツでは兵士の軍規違反が相次いでいた。命を狙われ、必死に顔も泥だらけになりながら部隊を脱走したヘロルトは、道ばたに打ち捨てられた車両の中で新品に近い勲章が散りばめられた軍服と文書とリンゴをみつける。リンゴにむしゃぶりついて食べた後に、彼は奇跡的に”追って”から逃れ命が助かったことに小躍りする。 その軍服を身にまとって大尉に成りすました彼は、ヒトラー総統からの命令と称する架空の任務をでっち上げ言葉巧みな嘘をつき、道中出会った兵士たちを次々と服従させていく。ここで驚くのは、どう見てもひ弱で小さな若造が軍服という権威だけを武器に、いかにも凶暴で野蛮そうな大男を従わせていたことだ。映画の画面で見ると、その対比の不思議さが実感できる。かくして親衛隊のリーダーとなった若き脱走兵は、強大な権力の快楽に酔いしれるかのように他人の命をもてあそぶ。そして傲慢な振る舞いをエスカレートさせる。一時は80人前後の部下を従え、一晩で100人近くを虐殺するなどの大量殺戮を若干二十歳で行ったという。製作側でも主演が残虐なシーンの撮影でショック状態に陥ったり、他のキャストも泣き出して撮影が中断したこともあったという。何より監督自らも撮影中にショック状態になるなど、精神面でも限界に追い詰められた撮影だったとのこと。 この映画は、『人間は、環境しだいで何者にも化けてしまう』という怖さをあぶりだしてくれる。また、大尉を名乗るも、彼は偽物だと知りつつ「従ったほうが自分の身の為になる」と判断した部下も多かったのではないかと思う。まるで、人間の本性を試すかのような軍服の存在感であった。参照:『ちいさな独裁者』驚愕度&不快感は群を抜く?SNSでは賛否両論の声  

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