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夫婦の溝と秘密「天才作家の妻 40年目の真実」 

2019年02月24日 外部ブログ記事
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「天才作家の妻 40年目の真実」2017年 スウェーデン・アメリカ・イギリス合作 悲しげな目をした子どもを描いたウォルター・キーンの絵は世界中で大ブームになり、彼は有名になるが、実はその絵は妻が描いた絵を自分が描いた絵として販売していた。という夫婦の実話を映画化した「ビッグ・アイズ」という映画があった。この実話の小説家版のような話しがビョルン・ルンゲ 監督の「天才作家の妻 40年目の真実」だ。 物語のベースに、当時の男女の社会的格差が反映されている。 ● 71歳の静止した表情の美しさノーベル文学賞を授与されることになった夫・ジョゼフの世に出た小説は、実は妻が書いた作品だった。さらに、息子も小説を書くのだが、父親に半人前扱いしかされないので、反発を隠せなくなっている。夫婦のみならず、息子までが文学に関わり、相互の自我がぶつかり合い収まりがつかなくなっていく。2018年8月17日に全米わずか4館での上映から、9月中旬までに500館以上にまで拡大したという。この作品は確かに、何か忘れられない強い印象を残す。内容もシンプルなのに、どんどんそれぞれの心情に引き込まれていき面白い。 まず、作家ジョゼフの印象は、「書く人」というより、「食べる人」である。いつも何かを口に運んでいて、奥さんに注意されている。また、「話す人」でもあり、「女をくどく人」でもある。奥さんと同行していながらも、美人に目がない男は、美しいカメラマンをくどき、周りに求められ常に何かを語る。なかなか書いている場面がでてこない作家であるところが、どのような人物なのかを想起させる。 奥さん役を演じたグレン・クローズは、1987年の「危険な情事」というサスペンス映画で、忘れられない女優となった。その独特な怖さは、彼女の演技力の評価につながっているが、その時の印象が強く映画に彼女が出ると、「とても怖い物語に発展するのでは?」という先入観がしばらく抜けなかった。 今回の映画では、言葉で全てを語らずに感情を抑え、表情で訴える描写がすぐれているが、それと共に71歳の彼女の静止した表情の美しさを何度か感じた。32年前の「危険な情事」では感じなかったことだ。 ● 男女関係なく素晴らしい物語また、夫と出会った当時の若き頃の回想シーンで、クローズの実の娘であるアニー・スタークが、ジョーン役を演じているというのも面白い。8年前に創られた「アルバート氏の人生」という映画でも、グレーンは娘と共演している。今回の映画では、まさに娘のアニー・スタークは適役だった。 グレンは娘との初の本格的共演について、以下のようにコメントしている。『娘の演技に対しては、とても誇らしく思ったわ。撮影の一週間前にみんなで読み合わせをしたのだけど、(順取りしているので)ジョーンというキャラクターの基礎は娘が作らなければいけなかった。その時に監督や脚本家と一緒に、キャラクターのバックストーリーを含めいろんな話をしたわ。そして娘の撮影のときは、あえて私は立ち会わなかった。母として、そういう選択をしたのよ』この映画は、男女格差についても描いているが、その事についてグレンはインタビューで実に的確にポイントを捉えてこのように答えている。 『できるならば、突き詰めていってどこかで答えが見つかりみなが平等であって格差がなくなるのが望ましいんだけども。この作品は2つの側面でそういう問題に触れていると思う。この作品自体の成り立ちが女性の小説家、女性の脚本家、プロデューサーも女性で男性は監督1人。作るのに14年かかった企画。 作らなければという気持ちを持ちながらみんなで作ったのだけれども、こういう物語というのは綴らなければいけないし、サポートもしていかなければいけない。女性がメインの企画というのは、これだけ時間がかかってしまうのよね……。これからのストーリーとして私が望んでいるのは、「女性の物語として素晴らしいですね」ではなく、「男女関係なく素晴らしい物語ですね」という時代に早くなって欲しいと思っています。』 参照:夫への愛憎に揺れる女性描く「天才作家の妻」予告、グレン・クローズが実娘と共演    『天才作家の妻 -40年目の真実-』グレン・クローズ インタビュー PR :危険な情事 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]  

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