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深作欣二と松坂慶子「蒲田行進曲」 

2018年07月05日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


深作欣二監督の「蒲田行進曲」は、松坂慶子演じる小夏を追い求めるヤス(平田満)のせつなくもユーモラスな演技がうまく、忘れられない映画。とにかく映画は明るくパワフルで画面から色々なエネルギーがあふれていた。もう36年も前に見たことになるが、そのときに「まるで外国映画のようなカラっとした映画だ!そしてなんて面白いんだ」と、思った。さらに映画の中で演じる池田屋の階段から転げ落ちる決死のシーンがすごい。「普通の池田屋の階段ならダメだろ。本当に落ちたら死ぬような高さのにせんと」と、深作監督は美術スタッフに指示をだしたという。最近、絶好調のNHK連続ドラマ「半分青い」では、気持が頂点からどん底におちるさまを、「『一瞬に咲け』は打ち切りが決まり……鈴愛は漫画家としての道を、『蒲田行進曲』のヤスによる池田屋階段落ちのように転げ落ちたのです。」と、内容の説明に使っていた。また、「半分青い」でおじいちゃん役ででている中村雅俊が桑田佳祐の『恋人も濡れる街角』を映画の挿入歌として歌っている。舞台は時代劇のメッカ、京都撮影所。映画界の大スター銀ちゃんと、その銀ちゃんに憧れる大部屋俳優のヤスと落ち目の女優の奇妙な物語。ある日、大スター銀ちゃんが、女優の小夏を連れて、ヤスのアパートにやってきた。銀ちゃんの子を身ごもってしまったので、スキャンダルになるからとヤスに押し付けに来たのだった……。その女性に恋してしまったヤスは大部屋でスタントマンのような仕事とチョイ役を傷だらけになってこなしながら生活費を稼いでいく。 深作監督は「この映画はな、笑わせて、笑わせて、最後に泣かすんだ!」と言って映画を撮ったというが、その術にみごとにはまって充分に泣いて笑わせてもらった。ところで、ぼくが当時、新宿でバーテンダーのアルバイトをしていたときに、某有名なホテル関係の女性従業員が飲みにきていて、ぼくに教えてくれた事がある。「うちのホテルにね、よく深作欣二監督と松坂慶子が来てるのよ。二人はできているの。」当時、松坂慶子は「愛の水中花」などの歌もうまくて美しくて、ぼくはファンだった。だからそれを聞かされたときは相当ショックを受けた。でも、バイトとはいえ、お客からの話を他人に広げるのはタブーだと思っていたので、人に言いたいのを我慢しながら胸にしまっていた。 しかし、二人の事はすでに色んなところで話題になっていたらしく、最近出た一坂 太郎 著作の「フカサクを観よ」や、週刊文春に連載中の春日太一の書いた「東映京都撮影所血風録 あかんやつら」にも二人の事が記述されていた。正月映画として作成された「青春の門」にて、伊吹タエを演じた松坂慶子は映画の役づくりを深作欣二に相談する。「この女はただの働く女じゃない。背景に哲学のある女だ」いつ聞いてもて的確なアドバイスをしてくれる深作を、松坂は信頼するようになった。空き時間の多い二人は相談しがてらホテルで何度も飲むようになり、やがて親密な仲に発展していったとのこと。その松坂慶子に対する愛が、深作監督に映画史に残る「蒲田行進曲」という大傑作を作らせたともいえるのではないか。PR:あかんやつら 東映京都撮影所血風録 (文春文庫)   

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