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吾喰楽家の食卓

二八蕎麦に非ず 

2018年06月07日 ナビトモブログ記事
テーマ:男の料理

古典落語の『時蕎麦』に、二八蕎麦が登場する。
当時の蕎麦が十六文だったから、二八蕎麦と呼んだという説がある。
二と八を掛けると、十六になるからだ。
つなぎの小麦粉が二割、蕎麦粉が八割だから、二八蕎麦だという説もある。

数日前、近所の方から、群馬の温泉へ行った土産に乾麺を頂いた。
「ご一緒した方が、『美味しかった』と勧めるので、試しに買ってきました」というのだ。
袋には『山芋入ざるそば』と、書いてあった。
裏面を見ると、配合割合が二割と書いてあったから、二八蕎麦と早合点した。

昨日の昼餉に、天ぷらで、その蕎麦を食べることにした。
どれほど茹でたら良いか、再度、袋の裏面を読んだ。
茹で時間は四分だったが、早合点していることに気が付いた。
配合割合が二割なのは、小麦粉ではなく、蕎麦粉だった。

茹で上がった見た目は、実に美味しそうだ。
蕎麦の風味は全く感じられなかったが、歯応えや喉越しは、悪くない。
山芋だけでなく、小麦蛋白も加えてあるので、その効果かも知れない。
それにしても、蕎麦粉が二割しか含まれていないのに、蕎麦と称するのを疑問に思う。

牛乳やチョコレートなどは、その成分の量で呼び名を変えている。
今回の『山芋入ざるそば』は、決して不味くはないが、騙されたような心持がした。
頂いた方に会ったら、当然ながら礼は云うが、どんな感想を云うか苦慮している。
「美味しかったです」などと云って、また、買ってきてくれたら困る。

   *****

写真
6月6日(水)の昼餉(山芋入ざるそば)と夕餉(タイのムニエル)



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