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吾喰楽家の食卓

披露公演の余韻 

2017年05月24日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

高座を終えたばかりの馬るこ師が、汗を拭きながらロビーに出て来た。
チケット売場の前で、ツーショットの要望に応えながら、我々を見送ってくれた。
写真だけ撮らせて貰い、玄関を出ると、初演の会の常連客である御婦人二人に、ばったり会った。
お二人とは、落語を楽しんだ後、近くの居酒屋で遣る打ち上げも、毎回のようにご一緒している。
少しお喋りをしてから、彼女たちが行く永田町駅とは、反対の方向へ向かった。
最高裁判所沿いの通路から、内堀通りへ出て、お堀沿いの道を銀座まで歩いて行く。
この後、銀座風流寄席が、あるからである。

演芸場の楽屋口に近づくと、前からホンキートンクの弾さん(ツッコミ担当)が来た。
派手な舞台衣装を、地味な私服に着替えていたので、通り過ぎてから、彼だと気が付いた。
次に、奇術のダーク広和さんが来たので、会釈した。
驚いたことに、「いつも、観て頂き、有り難う御座います」と、舞台と同じ丁寧な口調が返って来た。
私は、国立演芸場だと、最前列で観ることが多い。
ダーク広和さんの奇術は、何度も観ている。
単なる社交辞令だと思うが、もしかしたら、私の顔に見覚えがあったのかも知れない。

劇場の楽屋口で、出演者を待つ「入り待ち」や、「出待ち」というのがある。
最近、「稽古待ち」もあると知った。
宝塚ファンに、多いそうだ。
禁止している劇場もあるが、宝塚は伝統的に、追っかけに寛大らしい。
とはいえ、ルールやマナーはある。
ファンクラブの会員と、ギャラリーと呼ばれる一般のファンとでは、ルールなどが異なるようだ。
やたらに話し掛けるのや、直接、物を渡すのは、タブーだという。

この業界は、客との交流は鷹揚である。
何かあると、高座を下りた噺家さんたちは、ロビーに出て来る。
サイン本や、名入りの扇子や手拭を、自ら販売することもある。
噺家さんだけでなく、色物の芸人さんも、大概はツーショットに応じてくれる。
ダーク広和さんとすれ違った後、楽屋口の脇を通る際、ちらっと見たら「出待ち」の人は居なかった。
少し待てば、他の出演者も出て来るはずだが、私は「出待ち」をする気はない。
披露公演の余韻に浸りながら、日足が延び、まだ明るいお堀沿いの道を、のんびりと銀座へ向かった。

   *****

写真
5月20日(土)の国立演芸場玄関と、一階ロビーの馬るこ師



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みのりさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

最近、女性のお客さんが目立ちます。
それも、若い方が多いのです。

落語は、同じ噺でも演者により、趣が異なります。
筋を知っていても、面白いですよ。

2017/05/24 09:34:03

落語

みのりさん

吾喰楽さん

落語は人気なんですね
たまにテレビで見るくらいですが
奥が深くて魅力がありそうですね

2017/05/24 09:25:40

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