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どんぐりと山猫の部屋
放射線からの防護
2011年03月18日
テーマ:テーマ無し
放射線からの防護
放射線被ばくに対する防護を体外被ばくと体内被ぱくの二つに分けて考えてましょう。
体外被ばくに対する防護
体外被ばくに対する防謹としては次の三つのことが大切です。
?放射性物質からできるだけ遠くに離れる。
放射性物質からの放射線の影響は、放射性物質からの距離が二倍になれば影響は四分の一に、距離が三倍になれば影響は九分の一というぐあいに、離れれば離れるほど影響が弱くなります。
?放射線をできるだけさえぎる。
放射線は物質によって吸収されてさえぎられます。選過力の強いガンマ線でもコンクリートを透過した後にはかなり弱くなります。また、ガス状またはホコリに含まれた放射性物質に対しては気密性の高い場所に避難することも重要です。屋内退避する場合の建物の種類と空気中に浮遊する放射性物質からのガンマ線による被ぱくの減少の度合を図?に示します。屋内退避をするときには、気密性の高い大きなコンクリート建物に避難するのが効果的といえます。
?放射線にさらされている時間を短縮する。
被ばく線量は被ぱく時聞が長いほど大きいので、できるだけ被ばく時聞を短くすることが大切です。もしも、身体の表面が放射性物質で汚染された場合は、できるだけ早く多量の水と石けんで洗浄することが大切です。
体内被ばくに対する防護
体内被ばくに対する防護を考える場合、まず大切なのは放射性物質が体内に入るのを断つことです。放射性物質は呼吸からの吸入と皮膚の傷からの侵入、および食物摂取による侵入が考えられます。
口と鼻からの吸入を防ぐには専用の防護マスクが効果的ですが、一般には常備していることはまれですので、身近な物で代用したときの徹粒子に対する除去効率を表?に示しておきます。厚手の
木綿のハンカチを何重にも折りたたんで、口に当てることは効果的であるといえます。傷口からの侵入を防ぐには、なるべく諜肌を外気にさらさないようにすることが大切です。もしも、傷口への汚染があった場合には、直ちに多量の水で傷口を洗うことが大切です。食物摂取による放射性物質の体内侵入を防ぐには、放射能に汚染された食物をできるだけ食べないようにすることです。この場合、放射能のちりを直接かぷった食物だけでなく、後で述べる「食物連鎖」によって放射性物質が濃縮される場合がありますので注意が必要です。万一、食物により放射性ヨウ素を摂取した場合には、ヨウ化カリウムなどを早期に服用して放射性物質を体外に排出させることが必要です。
自然界からの被曝〈線量)
人は宇宙から年間約3ミリシーベルト、大地や建物から年間約15ミリシーベルトの自然放射線を浴びています。また、普通の食事でもある程度の放射性物質を毎日体内に取り込んでいて、その量は年間約20ミリシーベルトになります。結局、普通に生活していても、人は平均して年間約20ミリシーベルトの自然放射線を受けることになります。さらにこのうえに、医療や職業上の理由で自然放射線以外の放射線をやむをえず浴びることがあります。
どんなに低いレベルの放射線でも被ぱく線量に比例してガンの発生が柚唱えると考えられていますが、自然放射線以外の放射線を浴びる限度をどの程度にすべきかについては、さまざまな議論があります。現在、国際放射線防護委員会では一般人に対する自然放射線以外の線量限度を年間10ミリシーベルトと決めています。これは、それまでの年間50ミリシーベルトとしていたのを引き下げたものです。
食物連鎖による放射能の濃縮
放射性物質がいわゆる「食物連鎖」により蓄積・濃縮され、食物として体内に入ることがあります例えば、湖水に溶け込んだ放射性物質が藻の中に取り込まれ濃縮される場合があります。そのような藻を動物性プランクトンが食べ、さらに濃縮されます。次に、それらの動物性プランクトンを小魚や甲殻銀が食べ、さらにそれらを大きな魚が食べ、またそれらを鳥たちが食べることにより放射性物質はさらに濃縮されていきます。このように放射性物質を濃縮した魚や鳥を最終的には
人間が食べる可能性があります。
他の例としては、大気中に放出された放射性物質が牧草地に降下して牧草に付着し、その牧草を牛が食べ、そのミルクを人聞が飲むということも想定されます。
このように低いレベルの放射性物質といえども、「食物連鎖」により濃縮されて人体に摂取される可能性があり、注意が必要です。
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