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吾喰楽家の食卓

八代目襲名披露 

2016年11月06日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

中村橋之助が、八代目芝翫を襲名した。
昨年の三月に初めて観た歌舞伎が、橋之助の『髪結新三』だったのが縁で、フアンになった。
初心者でも解りやすい演目だったことが幸いし、歌舞伎の魅力に惹かれて行った。
以来、国立劇場の歌舞伎公演は、全て観てきた。
殆どの公演を二度も、三度も観た。
本公演の他に、主に高校生を対象にした、年二回の歌舞伎鑑賞教室がある。
決して歌舞伎の質が落ちるわけではないけど、一幕だけなのが物足りない。
今年は止めようと思っていたのに、橋之助の『魚屋宗五郎』だったので、方針を変更する破目になった。

先週の日曜日、Eテレで『古典芸能への招待』を観た。
午後九時から十一時までの二時間番組だ。
いつもなら寝ている時間帯だが、芝翫襲名披露公演だから、観ないわけには行かない。
昼寝をたっぷりして、番組に備えた。
芝翫だけでなく、三人の息子も、橋之助(20歳)、福之助(18歳)、歌之助(15歳)を襲名した。
親子四人の襲名披露とは、珍しい。

口上は座頭の坂田藤十郎から始まった。
扇雀を名乗っていた頃は、よくテレビにも出ていたので、お馴染みの役者だ。
円熟さは感じるが、声に迫力がないのは、ご高齢だからやむを得ないのだろう。
その後、次々に口上が続いた。
一様に、「〇〇〇でございます」と自己紹介から始まり、「ひとえにお願い申し上げ奉りまする」で終わる。
その間に、それぞれ何かを挟む。
先代芝翫の思い出、新芝翫への期待、中には先だっての騒動をチクリと云う人もいる。
口上が終わって平伏し、顔を上げない内に、次の口上が始まる。
次から次へと続く、口上の姿の美しいこと。
見惚れてしまった。

次に新芝翫の口上である。
挨拶というよりは、舞台の台詞のように聞こえた。
実に見事だ。
続いて、息子三人が長男から順に短い口上が続いた。
それを聞いていると、上手さは芸歴の順である。
短いほど、棒読みになって行く。
二年や三年の芸歴の差で、こんなにも口上が違うことに驚いた。
最後に藤十郎が挨拶をして、襲名披露口上は終った。

   *****

写真
11月5日(土)の昼餉(卵雑炊)と夕餉(マダイ刺身)



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