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流老記

浅き夢見し… 

2016年09月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

前線の影響で
断続的に雨が降る。

レトルトのカレーをチンして
熱めの珈琲をいれ、
煙草を一服しながら
読みかけの本を飛ばし読み。

ついウトウトと
浅い夢の世界に…


時は江戸時代の只中で
とある地方の、とある料亭。

お代官様、
これはほんのご挨拶ばかりで、と
差しだした菓子折りの箱。

フタを開けると
饅頭が並んでいるので
ひとつつまみあげると
下には小判が敷き詰めてある。

越後屋、いつもすまぬなあ、と
お代官様がニヤリ。

いえいえ、
お代官様には
日頃よりの格別なお取り計らいにて
この越後屋、感謝致しておりまする。

ふふふ、越後屋、お主も悪じゃのう。

へへへ、お代官様ほどでは…
それに風の噂では、
江戸の河岸の移転では、
何やら揉めているそうな。

ああ、ワシも聞いておるが
我も我もと利権狙いばかりが先走り、
受け入れ先を造ったのがマズかったようじゃ。

ワシのように
上手く根回しをしておれば
あのような騒ぎにもならず
越後屋のような業者も儲かったであろうに。

さすが、お代官様の手腕には
常日頃、感服いたしておりまする。

なあに
百姓は、生かさず殺さず、
毎日、怠けず農作業に励むよう、
庄屋共を厳しく指導しておるからな。

ええ、ええ、
左様にございますとも。
それに比べ、甲斐では
種付けだけやり、
あとは作物を取り入れず、
呑んだくれてる不心得者が居ると
旅の商人に聞きましたが、
とんでもないことですな。

そんな奴は、
我が領地なら、村中引き回しの上、
磔にしてくれるわ。

しかし甲斐は幕府天領の地じゃからの、
江戸の騒ぎといい、
このところの幕府の乱れには
困ったものじゃ。


困った、困った、で
目が覚めた拍子に
珈琲カップを倒してしまい、
カレーの皿に半分ほど流れ込んだ。

しょうがない、
今夜は珈琲カレーとするか。
甲州には無いだろうな、
こんなにお洒落なカレーなんて。



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阿Qさん

根無草さん

いえいえ
それだけ甲州の百姓が
自由で恵まれているということですよ。

越後からも
多くのドン百姓たちが
甲州へ逃げたらしいですよ。

さすが「情」の国ですねえ。

しかし不思議なのは、
ワインが安くて飲みほうだいなのに、
何でビールかなあ。
蛇口をひねると
ワインが流れると聞いてたけれど、
ブドウ農家だけの特典かな。

2016/09/12 10:31:49

酔ひもせず

阿Qさん

オイオイ、そんな事を天下にバラされては、また年貢が重くなるし、酔いも醒めちまう!
越後屋、おぬしも悪よのう・・・
しかし、甲州の百姓を侮ってはイケマセン。
幕末には「郡内大一揆」で天下を揺るがしたんだから。

2016/09/12 07:20:27

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