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吾喰楽家の食卓

テレビで観る『伽蘿先代萩』 

2016年07月19日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

金曜日の夜、『にっぽんの芸能』というテレビ番組がある。
夜の十一時からなので、とても観ることは出来ない。
録画しておき、後で観る手もあるが、しないことにしている。
それを始めると、矢鱈に録画したくなり、観るのが追い付かなくなるのだ。
第一、わが家のテレビは、リモコンスイッチを見る限り、録画機能が付いていない。

今回の番組は、歌舞伎の『伽蘿先代萩』(めいぼくせんだいはぎ)である。
多分、落語を通じてだと思うが、名前だけは知っている。
ところが、漢字で書くと、『銘木仙台萩』だと理解していた。
仙台の伊達家のお家騒動を題材にしている。
当時は、実在の大名家の名前を出すことは、許されなかった。
だから、仙台ではなく、先代としたのだと、直ぐに解った。

NHKオンラインで、月曜日の正午に再放送することを知り、観ることにした。
今回の『伽蘿先代萩』は、昨年、歌舞伎座で公演されたものである。
吉右衛門と歌六は、昨年の11月に国立劇場の『神霊矢口渡』で観ている。
染五郎は、同じく12月の『東海道四谷怪談』だ。
実演を観て印象に残った役者の公演は、ことさら興味深い。

私の歌舞伎の知識は、『伽蘿先代萩』の漢字を知らなかった程である。
その上での感想だ。
吉右衛門の見得は、流石に素晴らしい。
顔の筋肉が、鍛えられているのだろう。
染五郎は、科白の切れがいい。
吉右衛門が、今一だけに、尚更、良く感じる。
歌六は、『神霊矢口渡』とは、大分、イメージが違う。
それは、演じた役柄が異なるので、当然かもしれないが。

場面構成、科白、演出は、過去には色々あったそうだ。
現行の構成は、「花水橋」「竹の間・御殿・床下」「対決・刃傷」の三部に分かれている。
今回は、「対決・刃傷」を見せてくれた。
国立劇場では、半世紀近く前に通し狂言で公演しているらしい。
今年度は予定にないが、近い将来、公演されるのではと、期待している。

   *****

写真
7月18日(月)、早めの朝餉(05:15)と昼餉(10:30)



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パトラッシュさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

長いこと歌舞伎をご覧になっている方は、同じ役者の年代による違いを比べるのも、面白いのでしょうね。
私の場合、親子だと、菊五郎の貫録よりも、菊之助の溌剌とした演技に目が行ってしまいます。
そして、見せ場だけ追うより、通しで観たいと思います。
落語もです。
その意味では、国立向きだと思います。

2016/07/19 09:42:08

いずれ……

パトラッシュさん

名優の誉れ高い、吉右衛門ですが、時に意外な不出来を見せることがあります。
(セリフが入っていなかったりして)
これを、播磨屋の衰えだと指摘する向きもあります。
好調時の吉右衛門は、さすがに貫禄があります。
彼の仁木弾正は、その重厚さにおいて、当代一でありましょう。
(とちりさえなければ)(笑)

先代萩は、見せ場である「御殿の場」が中心にならざるを得ず、通しでやられることは、数年に一度あるかどうかです。

商業ベースではない、国立劇場の方が、その可能性が高いと思われます。
その機会を待ちましょう。

2016/07/19 09:00:27

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