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たかが一人、されど一人
読後感「三酔人経綸問答」中江兆民著・桑原武夫訳
2016年05月03日
テーマ:テーマ無し
先ず、著者は歴とした日本人であり日本語で書かれた書物でありながら、それを読み下せない我が身が情けない。著者の名前はどこかで聞いたことがあるようにも思っていたが、実際は何も知らなかったのが本音。高校とは言わぬが、せめて大学入試問題くらいでは頻繁に取り上げてもらい、青少年たちが著者について少し知るようになってほしいと思う。著者中江兆民は土佐の人、ウィキペディアには弘化4年(1847年)の生まれで 明治34年(1901年)に没した日本の思想家、ジャーナリスト、政治家(衆議院議員)と記されている。この著書が世に出たのは明治20年5月。大日本帝国憲法(明治憲法)公布より2年も前にあたる。土佐藩には板垣退助がいて、明治初期に自由民権運動なるものが盛んだったとも聞いているが、これまた生半可な知識とも言えないものでお恥ずかしい限り。著者は土佐藩の下級武士の子であったが、土佐藩士が多く活躍した明治維新の騒ぎには関与せず(坂本龍馬の煙草買いをしたこともあるとウィキには書いてあった)、藩校を経て只管勉学に励んだようだ。これは必ずしも年齢的なことばかりではないように思う。人間の天性とは不思議なもので、幼い時から哲学的あるいは物事を深く考える性格だったのだろう。どういう訳か知らないがフランス語を学び始め、維新の動乱期には長崎に出向いて、学問に更に磨きをかけて、維新政府成立と同時にフランス語教師・通訳として政府に出仕。明治4〜6年の岩倉使節団にフランス語通訳として随行、世界を一周している。これだけ優秀な頭脳と経歴を持っているので、当初政治家になるのは何の支障も無かった筈である。しかし著者の真骨頂は政治家の限界をすぐに見極め、国民を覚醒させるためにジャーナリストとして新聞発行や著作活動をしたり、森林組合の立ち上げなど実践的行動をとっている。このへんが、昨今の政治家や記者連中と大いに異なるだろう。理論家であると同時に社会運動家でもあるところが非常に特徴的。著名な弟子も多い。長野県とも随分縁がありそうだ。長野県が革新的、共産党が強いなんてことに大いに関係があるかも。著者に関することばかりで肝心の著作に関する感想が無くて申し訳ない。内容は酒好き、議論好きの老人宅に見知らぬ青年二人が訪れて、土産に持参したヘネシーのコニャックを傾けながら議論をする仕立てになっている。明治20年にヘネシーも驚きであるが、著者の博学、特に文中に出てくる西欧米の歴史に関する事象、個人名はとても小生の浅薄な知識では及びもつかない。どうすればこのように豊富な知識を学びえたか不思議でならない。外国の書物以外に情報源は無いはずだ。兎に角江戸末期から明治初期の人材の優秀さは現代の想像を絶するものがある。議論の内容は激動する世界情勢の中で、これからの日本国の運営をどうすべきかである。客の一人インテリ紳士では民主主義社会を唱え、今一人は豪傑風で立憲主義をもって世界に覇を唱えるべきと主張する。酒好きの老人は何れの意見に対しても特に異を唱えないで、専ら聞き役に回る。知識が乏しいので立憲民主主義とは一体の言葉と思っていたが、そうでもないらしい。3人の問答を通して見えてきたもの。即ち、社会の歴史的変化には一種の進化論的な経緯(時間?)が必要なようで、完全な民主主義が理想形だろうが、日本で達成に至るには未だ一定の時間が必要と著者自身はが考えていた節が窺える。今日はたまたま憲法記念日、改憲とか立憲とか誰がための憲法とか議論が喧しい。皆偉そうに言っているが、それぞれの根本的政治哲学は奈辺にあるのか?世界情勢の認識、歴史認識何れもが薄っぺらに思えてくる。
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