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吾喰楽家の食卓

国立演芸場(十月上席) 

2015年10月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

■笑福亭希光(時うどん)
上方落語・笑福亭鶴光の弟子で、前座である。
前座としては上手だと思うが、関西訛りの古典落語に違和感を覚えた。
噺はお馴染みの『時そば』の饂飩版で、ズルズルと饂飩を食べる様は、明らかに蕎麦とは異なる。

■三笑亭可女次(浮世床)
三笑亭可楽の弟子で、二ツ目である。
噺家らしい良い雰囲気を持っているが、発音が少し聞き難い。
八月上席で同じ演目を口演した柳亭燕路は、さすが真打だからということかも知れない。

■コント青年団(コント)
選挙参謀と立候補者に扮した、二人のコントである。
野党の各政党を、軒並み叩いているが、嫌味を感じさせないのは、芸の力か。
と云って、政府与党を支持している訳でもない。

■三笑亭可龍(古着買い)
三笑亭可楽の弟子で、真打である。
言葉の歯切れが良く、登場する三人を上手く喋り分けていた。
還暦少し前であるが、十年もすれば益々味のある噺家になると思う。

■江戸家まねき猫(動物ものまね)
テレビドラマ『お笑い三人組』でお馴染みの、先代猫八(3)の次女である。
当代猫八(落語協会)は、兄だ。
目の前で聴くものまねの迫力は、「凄い!」の一言。

■桂伸乃介(千早ふる)
桂伸治「先代文治(10)」の弟子で、真打である。
中トリだけあり、円熟した話芸だった。
個人的な好みではあるが、優等生すぎる芸風なので、面白みに欠ける。

■神田陽子(講談・鼓ヶ滝)
神田山陽(2)の弟子で、真打である。
近年、講談も軽いマクラを振って、全体のイメージを軽くしているようだ。
講談の超初心者である私にも、面白く聴くことが出来る。

■三遊亭とん馬(稽古屋)
三遊亭遊三(3)の弟子で、落語芸術協会の真打である。
この日の演目は、古今亭志ん生(5)をラジカセで何度となく聴いてきているが、それと比べては気の毒だ。
『稽古屋』は少ない音曲噺で、あまり上手ではない三味線を弾きながら、清元の『喜撰』を唄う姿勢は敬服に値する。

■新山ひでや・やすこ(漫才)
夫婦の漫才師である。
元々は『新山ひでや・えつや』で活動していたが、『えつや』が脳血栓で倒れ、急遽、妻とコンビを組むようになったそうだ。
『やすこ』は歌を歌うが、声が素晴らしい。

■三笑亭可楽(景清)
当代は九代目である。
この日はノーベル文学賞の発表前日で、マクラの中で「村上春樹は駄目だ」と断言していたのが当たった。
目こそ不自由だが、満七十九歳とは思えない、元気な口演だった。

   *****

国立演芸場は、開場前でも一階のロビーに入ることが出来る。
手前がチケット売り場、奥が演芸資料展示室になっている。
現在のテーマは、『寄席の四季 −夏から秋−』だ。
その中に興味深い展示物があった。
『実録怪談はなし 二木家正蔵』という、寄席ビラ(木版彩色)である。
正蔵は、初代から四代目まで林屋正蔵と名乗り、五代目から林家正蔵と字を替えて現在(九代目)に至っている。
ところが、四代目は一時期、二木家正蔵を名乗っていた。
“林”という字は、“木”が二つで構成されているから、“二木”という訳だ。
昔の日本人は、結構、洒落っ気があった。

   *****

写真
10月7日(水)の演題 & 明治初年の二木家正蔵の寄席ビラ



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澪つくしさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

そうなんですよ。
今回の演目は、お馴染みのものばかりでした。
ところが、その場にならないと、何をやるか判らない。
逆に、出演者は神田陽子だけはテレビでお馴染みですが、他は初めて聴く方ばかりでした。
名前で系統は見当がつきますが、嘘を書いてはいけないと思い、事前に調べました。

笑う門には福来るです。
健康にも良いので、大いに落語を聴いてください。
木戸銭が200円とは、安い。
最近、彩々さんも、地元の落語会に行かれたようですよ。

2015/10/10 09:26:14

落語はd(-_^)good!!デスネ♪

澪つくしさん

吾喰楽さん (*´ー`)ノおはよ〜ゴザイマス♪

今回の演目には、私の知っている物が多くて
懐かしいですね〜

"今、何時でぇ"の『時そば』の饂飩版とか、
浮世床・千早ふるなんかネ!

吾喰楽さんに刺激されてか・・・
我が町で"落語会"が11月中頃に有ると聞いて、
早速申し込みました。
木戸銭は200円?とか。。。

2015/10/10 09:06:41

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