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車の記憶　

2015年08月26日
テーマ：テーマ無し

朝から雨、で、寒い。

夏から秋への日替わりメニューは
老体にはキツイはずだが
鈍感な身体は
過ごしやすいわい、と単純に喜ぶだけ。

歳と共に
季節変化への身体的対応が遅れている。

霧雨のような中、
あまり乗らない車のバッテリーのため
高速を走る。

愛車も
１０年を越えてくると
あちこちで異音が聞こえるようになった。

そろそろかな…

免許を取って４５年、
当てられたり当てたりの事故は
両の手に余るし
違反などは数知れずで
反則金だけでも新車が買えるほどか。

ボロトラックのエンジンを掛けるのに
クランク状の鉄棒を
力任せに回した記憶があるし、
ウィンカーなどは
右左折のたび
手動で赤い耳みたいな指示器を出したし、
点火プラグの掃除やオイル交換なども
自分でやったっけ。

今では電子制御で
全てがパッケージ化され
何が何だか分からない。

確かに
今の車のほうが便利で安心かもしれないが
何だか道具としての存在感しか持てない。

昔の車の方が
道具としてより相棒的な感覚があり、
会話が出来たような気がするのも
昔は良かった、みたいな爺いの口癖か。

やっとのことで口説いた
女の子の肩を抱きながら
三角窓から入って来る風の心地良さなんて、
エアコン常備の現代車では
分からないだろうなあ。

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