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彼女の望みは何なのか?『紙の月』 

2014年12月07日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

「紙の月」という映画は、予告編で宮沢りえが何者からか逃げるようにして会社の制服姿のまま全力で走っているシーンがあり、そこに惹かれて観てしまった。角田光代(かくた みつよ)のベストセラー小説の映画化で、『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督の最新作であり、宮沢りえの7年ぶりの映画主演作。銀行で契約社員として真面目に働いていた主婦・梨花(宮沢りえ)が、年下の学生である男の為に金を貢ぎ、ついには海外に逃亡するというのは実際の事件を参考にしているとの事で、それならば、1983年に日本中が注目した三和銀行1億8千万円横領事件の伊藤素子の事件であろう。実際の事件では、女性は独身であって男は女に金を引き出すよう巧みに操っていた印象があるが、映画ではそうではなくむしろ、宮沢りえ演じる主婦・梨花が自ら積極的に不正行為にのめり込んでいく。また、男との出会いもなかなか味わいがあって、一言挨拶をした程度で、次に男に駅のホームでみつめられ自分に気があることがわかり、別の日にまたホームでみつめられて、そのままホテルに直行する。ほとんど会話がないままの、視線だけの意思の伝達と言える。そのスピード感はいいのだが、若い男の何がよくて惚れたのかが映画を観ただけではよくわからなかった。単純に肉体関係が目的という描き方でもないし、そこまで宮沢りえが演じた主婦がぶっ飛んだキャラには見えない描き方をしているので、現実感に乏しい。梨花は、夫に時計をにプレゼントしたら、数日後の夫のプレゼントも時計だったという・・・・・・、彼女の夫は配慮が足りない人物であることが描かれている。けれど、暴力的でもなく酒・ギャンブルにおぼれているわけでもない、浮気もしていないあまり大きな欠点のない夫を、何の迷いも罪悪感もなしで簡単に若い男と、どっぷり浮気をエンジョイできるものなのか?まあ、そこの生活感の欠如は抜きとして、それならば徹底して梨花が若い男との情欲におぼれる場面を描いてほしかった。どこか中途半端。けっこうエロっぽい場面もあるのだがもう一歩踏み込んでもらわないと、観ているほうは物足りない。いったい何を梨花が望んでいるかが、わからなかった。ところで、ぼくの感想とは別に「紙の月」での宮沢りえはとても評価が高く、第27回東京国際映画祭コンペティション部門で最優秀女優賞&観客賞の2冠を達成している。40歳を区切りに宮沢りえは「表現する場を広げたいと思った」という。30代は演劇を中心に活動。映像の仕事にも目を向けようと思った時、「紙の月」の依頼が届いた。「戸惑いもあったけれど、違う女優さんがやっているのは見たくない。やりたいという欲望が勝った」。平凡なOLが不倫の恋に落ちて転落する。「見たことのない自分に会いたい。前にも、こういう自分がいたというのはつまらない。ずっと成長したい。これまでにない役はドキドキするけど、そういう自分に出会えた今回は達成感が大きかった」。との事。

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