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たかが一人、されど一人
読後感「出雲と大和」村井康彦著
2013年06月15日
テーマ:テーマ無し
<古代国家の原像をたずねて>と副題がついている。古代史や考古学に特段の興味があるのではないが、急に出雲大社に行くことになったので、参考のために読んでみた。著者は私より10年先輩で京都大学で博士号を取得されているバリバリの学者先生。日本古代史は神話と密接な関連があることは容易に想像がつくが、これほど深い関連があるとは初めて知った。私にとっては神話即ちお伽噺なので、何一つ系統だって記憶されているものは無い。神道についても深く考えたことも無く、何となく神頼みをしているだけで、それも伊勢神宮が神社の総本山らしいから、ここが一番霊験が高い筈と勝手に決め込んでいるだけである。本書は別に神道について解説している訳ではない。祀られている神々から逆に日本の古代史を探ろうとしているのである。従って、どうしても神社と神々の話が沢山出てくる。困るのは同じ日本語でも神々の名前は殆どまともに読めない。その上出雲大社の主神である大国主神なんて神は名前を沢山持っているので、読んでいると頭がくらくらしてきてしまう。神話の世界では天照大神が世界最高の神で、その弟の須佐之男命が地方の神であった大国主命を助けて日本国を作ったみたいイメージが主であると思う。こういった話の出所は全て古事記または日本書紀に依っている筈。しかしこの二書は何れも8世紀(712年と720年)に編纂されたものらしい。ところがこれに先んずること300年以上前から日本には邪馬台国なんて国があって、そこに女王卑弥が存在したことが外国(魏-現在の中国)の資料で明らかになっている。ここから少しややこしいのだが、神話の登場人物が極めて人間味を以て書かれているので、歴史学者は神話の中に歴史事実の反映があるものと考えるらしい。従って、神社は単にお伽噺としての神話を反映したものに過ぎないだけではなく、著者は歴史を反映するものとして見直していく必要ありとしている。著者が謂わんとすることは、大和朝廷が出雲大社の造営を命じたのは事実であろうが、大和朝廷が確立する以前から出雲地方に日本古来の部族がいて、大陸との関係を持っていた。これを出雲一族と仮称すると、彼らは北陸から紀伊半島にかけて広大な勢力圏をもっていた。4世紀の卑弥呼も出雲一族の一人で、彼女は大和地方に本拠を構えていた。ところが、5世紀以降7世紀くらいの間に九州の宮崎あたりから非常に強い部族が襲来して、大和から出雲一族を駆逐してしまう。出雲一族は結局九州部族に降伏して、政権を譲ることになる。しかし九州部族側も出雲一族を無視もできず、国政に参加せせた。この辺の経緯が全て神話(大国主命の国譲りやら神武天皇の東征)に反映されているのだそうだ。他にも出雲大社が伊勢神宮より遥かに立派な建物であることは、九州から来た新政権が講和条件を破り出雲一族を軽んじたので、新政権に祟りが続いた。恐れをなした新政権が出雲に立派な神社を造営することになった。現在地とは異なるが、出雲大社の遺跡が伊勢神宮より前の時代に存在していたことを示す証拠が沢山発見されている。等々それぞれに理屈がつくのである。8世紀に編纂された古事記と日本書紀に卑弥呼についての記述が全くないのも、この書を編纂した政権が卑弥呼時代と血統が代わってしまったからであるとも断じている。考古学とはロマンに満ちた想像が許される面白い学問である。当然ながら読み物としても面白いこと請け合いである。
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